新型コロナウイルスによる影響でお葬式の在り方も大いに変わりました。特にこれまで服装マナーの中であまり気にされていなかったマスクの着用について悩む人が増えています。お葬式の中で、マスクをどのように考えればいいのでしょうか。
【結論】お葬式のマスク着用は問題なし!
結論から言うと、葬儀でのマスクの着用は何ら問題ありません。むしろ推奨されていますし、マスクを着用しない参列の方が逆に周りに迷惑を与えるでしょう。
葬儀業界の見解
経済産業大臣の認可を受ける日本最大の葬祭専門事業者団体の全国葬祭業協同組合連合会(以下:全葬連)が発表した「新型コロナウイルス感染拡大防止ガイドライン」(第1版:2020年5月)では、遺族、参列者、さらにはスタッフまでもがマスクを着用するよう推奨しています。
仏教界の見解
仏教界も各宗派がコロナウイルスに対しての指針を出していますが、どの宗派を見ても感染拡大防止を最優先にすべきという考え方が示しています。そのうちの一つとして、浄土宗は『新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになられた方の葬儀式等について法要等の執行にあたってのガイドライン』(2020年4月)の冒頭で「今は感染防止対策を徹底させ、うつらない、うつさない、うつさせないようにしましょう」としています。
マスクの色は黒でも白でも構わない
マスクの着用が日常化し、さまざまなマスクが販売され出しました。葬儀や法事の場でも着用できる黒いマスクも目につきますが、葬儀に参列する時には黒のマスクでなければならないのでしょうか?
筆者の結論としては、マスクは白でも構いません。服装は、衣服を着用するだけでその人の考え方や立場を表すものです。たとえば、喪服には「喪に服し、弔意を示します」という意味が込められています。マスクにそこまでの意味があるのかというと、2020年現在においてはまだないと考えてよいでしょう。誰もが感染防止、飛沫防止のためにマスクを着用しているにすぎません。
しかし、時代が下り、マスクの着用がさらに日常化してきたら、マスクも黒にしなければならないというマナーができるかもしれません。
マナーは誰のために
マナーは、周囲の人たちへの心づかいの慣習化したものです。大切なのは、相手がどう思うかな? という相手目線に立つことです。
「マスクをして参列したら不愉快に思うかな?」と考えてみてください。誰も不愉快になんて思いません。むしろ今の社会状況では、マスクを着用せずに参列することの方がマナー違反に近いでしょう。
「黒いマスクでなくても大丈夫かな?」と考えてみてください。白いマスクをとがめる人なんてどこにもいないでしょう。
マナーは社会状況や人々の価値観によって変質します。コロナウイルスが世界を襲ってまだまだ数か月。コロナ禍社会でどうふるまうべきか、共通認識ができていないのです。だからこそ、「喪主や遺族、周囲の参列者にとって迷惑や失礼に当たるだろうか」という他者目線が大切です。
マスク以外のコロナ対策(参列者)
新型コロナウイルスの感染対策はマスクだけでは不十分です。次に挙げる点も気をつけましょう。
●こまめな消毒
マスク着用と同じくらいに大切なのが手指のこまめな消毒です。斎場の入り口には必ずアルコール消毒液が設置されているので、消毒してから出入りします。
●ソーシャルディスタンス
葬儀では、久しぶりに会う親戚などとついつい話し込んでしまうことが少なくありません。しかし、ソーシャルディスタンスを保つことが感染対策につながります。会話の際は一定の間隔を保つようにしましょう。
●会話はなるべく最低限に
また、会話もなるべく最低限に留めます。言葉をかけるときには必ずマスクを着用し、簡潔に述べましょう。
マスク以外のコロナ対策(喪主)
葬儀を主催する喪主ができるコロナ対策についても考えてみましょう。
●会食を控える
葬儀の場では欠かすことのできない通夜振る舞いや精進落としなどの会食の席ですが、コロナ禍では会食を避けることが一般的になりました。代わりに持ち帰りのお弁当、好きな品を選べるカタログギフトを渡すなど、新たな方法も選ばれています。
●来てもらう人を限定する
コロナ禍以降、感染拡大防止のためにこれまで以上に少人数での葬儀が増えています。遠方の方、高齢者の方、あるいは縁戚の方の参列は辞退してもらい、近親者だけで執りおこなうのも感染症対策の一環です。
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