自宅で息を引き取ったり、不慮の事故に巻き込まれたりした場合、必ず警察が介入します。これは、事件性の有無を判断するためです。家族からすると不慣れなことに不安ばかりが募ると思われます。
この記事では、警察が介入して行われる検視や検案などの流れを通して、家族がどのように動けばいいのか、ご説明いたします。
葬儀社に一報を入れておくべき理由1 安心感
葬儀社がそばにいてくれるといないとでは、安心感が違います。
大切な家族が亡くなったというだけで、死別の悲しみに襲われてしまうというのに、警察が介入することでその不安はさらに大きくなってしまいます。
「これから一体どうなるの?」
「事件に巻き込まれたの?」
「どういう理由で亡くなってしまったの?」
このようなさまざまな想いが渦巻き、心身ともに大きな負担がのしかかってきます。
そういう時に頼りになるのが葬儀社です。葬儀社はこのような現場を何度も経験していますし、家族の側に寄り添ってくれます。なぜこのようなことをしているのか、次に何をしなければならないのか、どれくらいの時間がかかるのかなど、分からないことばかりでは誰だって不安に陥ってしまいますが、葬儀社はこれらひとつひとつにきちんと答えてくれます。
葬儀社に一報を入れておくべき理由2 スムーズな段取り
検視や検案が終わるには長い時間がかかり、場合によっては日をまたぐこともあります。
この間、ただただ時間が過ぎるのを待つだけでなく、葬儀社と打合せをしておくことで、その後の段取りがスムーズに進むでしょう。
同時に、これから何をしなければならないかの見通しがつくことで心が幾分か落ち着きます。
今すぐにできることから着手することで、いたずらに時間が過ぎ去るのを待つだけという状況も回避できます。
検視・検案が終わるとご遺体を速やかに移動し、すぐに葬儀の段取りを進めていくこととなります。最低限次のことを決めておくだけでも、あわただしい想いをしなくても済むでしょう。
●ご安置場所
●菩提寺への連絡
●連絡すべき親族や関係者の確認
●遺影写真
●認め印
●まとまった現金
●葬儀プランの決定
葬儀社に一報を入れておくべき理由3 速やかな移動
検視・検案が終わると、ご遺体は家族に引き渡され、速やかに移動しなければなりません。そこから葬儀社を手配するとさらに長い時間がかかってしまいます。
事前に葬儀社に一報を入れておくことで、検案が終わるタイミングに合わせて葬儀社も警察署に到着し、速やかに移動に取り掛かってくれます。
死亡診断書と死体検案書
死亡を証明する公文書に「死亡診断書」と「死体検案書」があります。ちなみにこれらの書類は「死亡届」にもなり、火葬許可をもらうための大切な書類なのです。病院などにかかっており、医師が体調の経過などを把握している場合は、医師が「死亡診断書」を発行します。
一方、自宅での死亡など、医師による診断がなく息を引き取った場合には、すべて変死事案となり、警察が介入し、事件性の有無を確認します。死亡現場の検証、そして遺体の「検視」、そのあとに法医学専門の医師(監察医や警察医)による「検案」が行われます。検案を行った医師によって発行される書類なので「死体検案書」と呼びます。
警察が介入する場合の、遺体の引き渡しまでの流れ
孤独死など、誰にも看取られずに息を引き取ってしまった場合は、病院ではなく警察が検視・検案を行います。これは、死亡の原因に事件性があるかないかを確認するためです。
その後、監察医務院の医師や、警察医などの、法医学専門の医師が、死亡を医学的に証明します。検視あるいは検案は、自宅などの死亡地で行われることもありますし、警察に搬送されて行われることもあります。遺族は警察の指示に従って動かなければなりません。
●事件性がないと判断され、死因が特定できた場合
医師が「死体検案書」を発行し、遺体が引き渡されます。すみやかに葬儀社に連絡し、遺体を搬送しましょう。
●事件性がないと判断され、死因が特定できない場合
死因を特定するために行政解剖を行います。東京23区であれば監察医務院、それ以外の地域では専門施設を備えた大学病院などで行われ、遺体の引き渡しはさらに約1日延びてしまいます。「死体検案書」は発行されますが、これはあくまでも火葬許可をもらうためです。正確な死因が家族に知らされるのは、解剖検査後、2ヶ月程度あとになるでしょう。
●事件性があると判断された場合
この場合は、司法解剖が行われ、特定の大学病院で解剖検査が行われます。遺体の引き渡しまでさらに1日ないし2日を要するでしょう。
事前に葬儀社に一報を入れておく
警察が介入する案件では、どの段階で遺体が引き渡されるかがはっきりしません。
事前に葬儀社に連絡をしておくことで、いざという時にすぐに動いてもらえるよう備えておきましょう。
また、葬儀社はこのような遺族にとってのイレギュラーな案件にも慣れています。
早めに連絡しておくことで、きっと不安な状態の遺族に寄り添ってくれることでしょう。
私たちAZUMA葬祭は、検視や検案の現場を何度も経験している葬儀のプロフェッショナルです。お客様の不安に耳を傾け、想いに寄り添いながらサポートさせていただきます。不安に思うことや分からないことなどがございましたら、こちらのお申込みフォームから、お気軽にお問い合わせください。
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