入院中にいただいたお見舞いの品。
通常であれば、快気祝いの品物をお贈りし、元気に退院できたことの報告を兼ねてお返しします。
しかし、闘病の甲斐なく亡くなってしまった場合はどうすればよいのでしょうか?
このケースでは、亡くなってしまったことをどのタイミングで相手に伝えるかによって、お返しの仕方が変わります。
ケース別に見ていきましょう。
死亡したことをすぐに伝える場合
もしも、死亡したことをすぐに伝えるのであれば、自然な流れとして、相手はそのまま葬儀への参列、あるいは香典などを用意することが予想されます。入院中の介護や看護、その直後に執り行わなければならない葬儀、さらには葬儀後の死後手続きや法要。遺族が慌ただしい思いをしていることは、相手もよくわかっていることです。
ですから、慌てて無理せずお返しをする必要はありません。
ごく自然なのは、香典返しと併せて行うことです。香典返しは、葬儀や弔問などでいただいたお香典のお返しを、四十九日法要が無事済んだことの報告を兼ねて行います。
ですから、葬儀後、約一カ月をかけて、だれに何を贈るのかを決めていきます。
お見舞い返しも、このタイミングでするのがいいでしょう。
死亡したことを葬儀のあとに伝える場合
最近は家族葬が多く、弔問を控えてもらうために、訃報をすぐには伝えずに、葬儀を終えた後に連絡する人が増えています。この場合は、故人が亡くなったこと、葬儀を無事に終えたことの報告と合わせて、お見舞い返しをしましょう。
ただし、相手は訃報を知ったことにより改めて香典などを贈ってくることが予想されます。その場合は改めて香典返しもしなければなりません。
お見舞い返しと香典返しは一緒? 別々?
香典返しとお見舞い返しは一緒にしてもいいのでしょうか?
それとも別々の品物を用意した方がいいのでしょうか?
これは、どっちがいい、どっちがダメというものではありません。どちらの方法でお返しをしても失礼には当たらないでしょう。
もしも別々の品でお返しをするのであれば、それぞれに香典返しの表書き(「志」「満中陰志」など)とお見舞御礼の表書きののしや短冊をつけます。ひとつの品物でふたつのお返しを兼ねるのであれば、香典返しの表書きでもよいでしょう。
お返しの品物には礼状を挟むのですが、その中に、お香典に対してだけではなくお見舞いいただいたことの御礼をも文面にしたため、少しばかりでもよい品物をお贈りすればよいでしょう。
お返しの方法は、地域性もあるので、お住いの葬儀社やギフトショップに相談してみることをおすすめいたします。