春は新たな始まりを感じさせる季節、その中で大切な方を亡くされた方もおられます。
春に葬儀をする方、あるいは故人が春という季節とご縁が深い方だった場合、挨拶文に、春という季節感を込めてみてはいかがでしょうか。の伝わるあいさつ文をご紹介いたします。
喪主挨拶の基本構成
喪主挨拶は、基本的に次のような構成で考えていきます。
- 参列の御礼
- 生前のご厚誼の御礼
- 故人の生前の思い出、人柄、エピソード
- 遺された遺族について
- 結びの言葉
この中に、春の季節にちなんだ言葉やエピソードを挟んでいきましょう。特に春の季節感を出しやすいのは3番の部分ではないでしょうか。
「故人は桜が大好きでした」
「春になるといつも山登りをしていました」
「毎年故人ともに上げた鯉のぼりを思い出します」
…など、故人の人柄をしのぶことのできるエピソードは、聴く者にも大きな共感を与える効果があります。
春における喪主挨拶の例文
本日は、母・花子の葬儀にお越しいただき、誠にありがとうございます。出棺に先立ち、御礼のご挨拶申し上げます。
ここにお集まりの皆様は、母にとって大切な方々ばかりです。今日この場で最期のお別れをしていただけますことを、心より感謝申し上げます。皆様の温かい支えがあったからこそ、母は幸せな人生を送ることができたものと思います。
母は、90年間の生涯を、健康で明るく、家族や親族、そしてご近所の方々や友人たちに囲まれて幸せな日々の中で過ごしました。 大きな病気やけがをすることもなく、穏やかな人柄で、多くの方々から愛されていたと思います。
約3ヶ月前から急に衰えが進み、◎◎病院に入院することとなりましたが、見舞いに行く私たち家族を不安にさせることなく、いつも「大丈夫大丈夫」と、その穏やかな笑顔を崩すことがありませんでした。
「お父さんがお迎えに来るのをただ待つだけよ」との言葉通り、4月5日、まるで赤子が眠っているような無垢な笑顔のまま、息を引き取りました。ありがたいことに、家族全員が母の最期を看取ることができ、父のもとに旅立つときの母の顔は、私たち家族にとって忘れられない心の支えとなることでしょう。
命日である4月5日は、桜が満開の美しい季節です。母はその名の通り、花をこよなく愛する人でした。庭には四季折々の花々を植え、特に春になると満開の桜を拝みに、毎日のように家の近くの小川の桜並木を散歩しておりました。
春のあたたかい陽光、心地のよい風の中、ゆっくりと歩くその姿は、温かい人柄や、家族や友人と共に過ごした楽しい日々を象徴しています。そしていまごろは、父と並んで、あちらの世界に流れる小川の辺に腰を下ろして、穏やかに春の空を、満開の桜を見上げていることでしょう。
私たちはこれからも、母との思い出を大切にし、母のように、優しく、穏やかに、そして力強く生きていく所存でございます。
とはいえ、まだまだ若輩でありますので、皆様により一層のご指導とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
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