「忌中や喪中にお中元って贈るべき? 贈らない方がいい?」
「故人あてにお中元が届いた。どうすればいい?」
この記事は、ご葬儀後のお中元のやり取りでお悩みの方に向けて書かれています。
こんにちは。創業59年、東京都三鷹市で7万5千件のお葬式をお手伝いしてきた株式会社AZUMA・東葬祭です。
夏と言えばお中元。普段からお世話になっている方への贈り物を通じて、日ごろの感謝の想いや、夏を乗り切るためのお見舞いの気持ちを示します。
しかし、相手が喪中や忌中である場合、お中元は贈るべきなのかそれとも控えるべきなのか、分からないものですよね。また、故人の逝去を知らないままに故人あてにお中元が贈られてきた場合、どのように対応すべきなのでしょうか。
この記事では、喪中や忌中におけるお中元の考え方について指南いたします。
忌中はNG 喪中は相手に配慮すればOK
相手が喪中や忌中である場合、お中元は贈るべきなのかそれとも控えるべきなのか。まずは結論からお伝えします。
忌中のお中元は避けた方がいいでしょう。喪中であれば、相手に充分配慮する形で贈りましょう。
忌中とは、お亡くなりになって四十九日までのことです。忌中期間は、遺族の悲しみも癒えず、身を慎みながら生活している期間です。ですから、この時期にお中元を贈るのは控えておくのが賢明です。
喪中とは、故人が亡くなってからの1年間のことを指します。四十九日後には遺族も日常的な生活に戻ります。お中元は年賀状とは異なり、「喜び」の表明ではなく、日ごろの感謝を伝えるためのものなので、贈ること自体はマナー違反には当たりません。
ただし、紅白ののしを掛けて贈られるものなので、受け取る側に誤解を与えないような配慮が求められます。
たとえば、紅白ののし紙ではなく、白無地の奉書紙や白い短冊に「お中元」と書く、あるいはお中元としてではなく、「暑中見舞い」や「残暑見舞い」として贈ることもできます。
添え状にひと言、故人さまへの弔意を書き添えておけば、より丁寧な贈り方になります。
喪中のお中元で避けた方がよいもの
喪中のご家庭にお中元を贈る際は、品物の内容にも慎重な配慮が求められます。特に避けた方がよいのは、次のような品目です。
<生もの>
まず、生もの(生魚・生肉・果物など)は避けましょう。保存や調理の手間がかかり、相手の負担になることがあります。また、アルコール類(ビール、日本酒、ワインなど)も、故人の死を悼む時期には不適切と受け取られることがあります。
<華美なもの・祝いを連想させるもの>
次に、派手で祝い事を連想させるもの。たとえば、紅白や金箔などが施されたもの。華美なギフトセットなども控えるのが無難です。香りが強すぎるアロマ用品や、香水なども好みが分かれやすく、控えた方が安心です。
喪中のお中元でおすすめのもの
喪中のお中元でおすすめのものを列挙しました。
<お茶や海苔などの保存食>
どなたでも使いやすく、賞味期限も長いため安心です。特に上質な緑茶や玉露、老舗の海苔セットなどは、「香典返し」としてもよく使われており、喪中の時期にも違和感がありません。
<ゼリーや寒天などの涼味ギフト>
華美にならず、夏らしさも感じられるゼリーや寒天の詰め合わせは、お子様から高齢の方まで喜ばれます。法要などで人が集まる際にふるまうこともできます。
<白のそうめん、白のタオル>
白いものとして、夏場であればそうめんやタオルがおすすめです。タオルは消耗品でありいくつあっても困りません。そうめんは夏特有の食べ物で、あとの残らないので遺族の負担にもなりません。
<お線香・ろうそくセット>
お中元というより「初盆のお供え」としての位置づけになりますが、仏前に供える品として非常に喜ばれます。
<「暑中見舞い」としてのドリンク詰め合わせ>
ジュースや麦茶、ミネラルウォーターのセットは、夏場の贈り物にぴったりです。涼味ギフトとともに、法要などで振る舞うにも便利です。
初盆のお供えとして贈る
お中元の時期はお盆とも重なります。ですから、この年に限っては「お中元」としてではなく「初盆お供え」として贈るのもよいでしょう。
初盆のお供えに選ばれるものは、お花やお線香に加えて、焼き菓子、缶詰やゼリー、飲み物の詰め合わせなど、お中元で選ばれるものと大差はありません。
故人あてにお中元が届いた場合の対応方法
故人あてにお中元が届いた場合、それは相手方が故人の訃報を知らないことを意味します。家族葬が多い昨今では充分に考えられることでしょう。
この場合、お中元を頂いたことへのお礼状を送りましょう。その中で、お中元への感謝と合わせて故人が亡くなったことを伝えます。特に、知らせが遅くなってしまったことのお詫びを必ず書くようにしておきます。
<お礼状の例文>
拝啓 盛夏の候、皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしのこととお喜び申し上げます。
このたびは、亡き〇〇(続柄と名前)あてにご丁寧なお中元の品をお贈りいただき、誠にありがとうございました。お心遣いに深く感謝申し上げます。
ご通知が遅れてしまい大変恐縮ではございますが、実は〇〇は本年〇月〇日、〇歳にて永眠いたしました。
家族葬にて見送りましたため、ご報告が行き届かず、このような形でのお知らせとなってしまい、誠に申し訳ございません。
故人も、生前はひとかたならぬご厚誼を賜り、心より御礼申し上げます。
今後とも変わらぬご交誼を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
まずは書中にて、御礼とお詫びかたがたご報告申し上げます。
敬具
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