新型コロナウイルスの発生から2年半が過ぎ、一時期に比べると社会活動の制限も取り払われ、世間的にも葬儀を執り行ってもよいという風潮になってきました。
それでも、2022年7月に入ると感染者数は再び急増。7月28日には全国の新規感染者がはじめて23万人を、東京においては4万人を超え、過去最多を更新し、予断を許さない状況が続きます。
葬儀は、家族や親戚が集まって、故人を見送る儀式です。コロナ禍において、私たちはどのように葬儀を執り行えばよいのでしょうか。
この記事では、新型コロナウイルスに感染してしまった方の葬儀の執り行い方について、詳しく解説いたします。
(※この記事は2022年7月29日時点で執筆されたものです)
看取りができない 火葬に立ち会えない
2019年12月、中国の武漢で第一例目の感染者が報告されてから、新型コロナウイルスは瞬く間に世界中に広がりました。緊急事態宣言、三密防止、ソーシャルディスタンス。これまで聞きなれない言葉が用いられるようになり、社会の価値観が大きく様変わりしました。
葬儀の現場においても、三密を避けるために、葬儀の小規模化が加速します。
また、新型コロナウイルスに感染にされた方の葬儀の場合、大事な家族の火葬にも立ち会うことができないという、これまでに前例のない方法がとられ、多くの遺族が、悲しみの中、やるせない想いにさらされてきました。
代表的な例として、お笑いタレントの志村けんさんが挙げられます。志村さんの訃報は、いろいろな意味で私たちに衝撃を与えましたが、新型コロナウイルスの感染者が亡くなった場合には、病院や火葬場での立ち合いすらできないということに、多くの人は驚き、無力感を覚えたのではないでしょうか。
新型コロナは24時間以内に火葬ができる「指定感染症」
「墓地、埋葬等に関する法律」では、死後24時間が経過してからでなければ火葬ができないとされています。
しかし、志村けんさんをはじめとする、新型コロナウイルス感染者の方は、24時間以内に火葬されました。「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」の第30条に、次のように示されているからです。
「一類感染症、二類感染症、三類感染症又は新型インフルエンザ等感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある死体は、二十四時間以内に火葬し、又は埋葬することができる。」
厚生労働省は令和2年1月28日に、新型コロナウイルスを指定感染症として定めています。そのため、志村けんさんは感染拡大防止のために、24時間を待たずに火葬されたのです。
そして、新型コロナウイルスに感染してお亡くなりになったたくさんの方が、ひとりでこの世を去っていきました。そのご家族も、看取ることもなく、火葬の立ち会いすらできないことに、苦しみを覚えたのです。体調を崩し、陽性反応が出て、病院に運ばれて以降、再会した時にはお骨の姿。これでは、亡くなったご本人も、遺された家族も浮かばれません。
AZUMA葬祭は、新型コロナ感染者の葬儀を実施します
大切な家族との最後のお別れは、亡き人を満足に送り出し、遺された方がその後を幸せに歩むためにも、絶対に必要なことです。
どんなに小規模な形であっても、最期をご家族に囲んであげてほしい。このように考える弊社は、徹底した対策を講じた上で、新型コロナ感染者の葬儀をお手伝いしています。
まず何よりも、厚生労働省が明示しているガイドラインに即することが大前提です。
令和2(2020)年7月29日に厚生労働省が発表した『新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方及びその疑いがある方の処置、葬儀、火葬等に関するガイドライン』では、主に以下の点の徹底が推奨されています。
●ご遺体を非透過性納体袋に収容して、密閉すること
●三密を避け、式場内の換気、衝動を徹底すること
●濃厚接触者は可能な限り参列を控え、オンラインなどを活用すること
●遺体を直接ケアするスタッフはガウン、マスク、手袋を着用すること
●24時間以内の火葬は可能だが、義務ではないこと
このガイドラインが発令されてからちょうど2年が経過するわけですが、ガイドラインの指針と、昨今のコロナの状況を鑑みた上で、弊社では次のような内容で、新型コロナウイルス感染者の方の葬儀が実施しています。
●医療機関にて、非透過性納体袋にお納めする
●弊社担当者は防護服(ガウン、手袋、マスクなど)を着用する
●ご遺族の寝台車への同乗は控えていただく
●納棺、火葬場への立ち会いは控えていただく
●式場は三鷹.市民斎場 紫雲閣ホールのみ
●葬儀の立ち合いは10名までに制限
これらに同意いただく形で、新型コロナウイルス感染者の方の葬儀のお手伝いをしております。
なお、葬儀スタイルは、火葬、お別れ付き火葬、一般葬儀の、いずれの形もお選びいただけます。
また、感染予防対策費として、スタッフ向けに35,000円、お客様向けに1名あたり3,000円ほど別途費用をいただいております。車両清掃2回分、防護服、消毒、非透過性納体袋、マスク、手袋、ガウンなどに伴う経費です。お客様、そしてスタッフの安全を保つために、ご理解いただければ幸いです。
新型コロナウイルスは、いまなお私たちを不安にさせますが、そんな中でも、亡くなった大切な家族を納得して送り出すことが、残された人たちのためになります。
満足な葬儀は難しいかもしれませんが、今置かれている状況の中で最善を尽くし、お客様のお役に立てればと考えております。
私たちAZUMA葬祭は、葬儀や仏事のプロフェッショナルです。三鷹市や武蔵野市をはじめ、東京都内で豊富な実績がある地域密着型の葬儀社として、日々お客様のお葬式のお手伝いをしております。お客様の不安に耳を傾け、想いに寄り添いながらサポートさせていただきます。不安に思うことや分からないことなどがございましたら、こちらのお申込みフォームから、どうぞお気軽にお問い合わせください。
お申し込みフォームはこちら
お電話:0120-66-5940
(24時間・365日)