いざという時、何をすればいいか【身内が亡くなった時】

ご家族が亡くなる日は、ある日突然やって来ます。喪主は故人の死後手続きや葬儀など、さまざなまことに対応しなければならず。
悲しみにくれる時間もありません。これまで経験したことがないため、何をどこからすればいいのか分かりませんよね。
この記事では、いざという時に何をすればいいか。【葬儀】【手続き】【相続】の3つに分けて簡潔に解説いたします。

葬儀

●葬儀社の手配
とにかく、まずは葬儀社に連絡をして下さい。右も左も、何をしていいか分からない状況の中で、葬儀社がそばにいてくれることは、分からないことに関する相談相手ができることを意味します。また、ご逝去となったらすぐに葬儀社に連絡をして故人様を病院から搬送してもらいます。あらかじめどこに安置したいかを決めておきましょう。

●日程の決定
葬儀日程は、家族の希望にあわせて、式場、火葬場、僧侶の予定を調整しながら決めていきます。葬儀の詳細は、日程が決まらなければ前に進めることができません。参列規模、希望の葬儀スタイルなどを葬儀社に伝えて、それぞれの予定を調整してもらいます。

●寺院とのやりとり
菩提寺がある場合は葬儀が起きたことを速やかに伝えます。葬儀日程の相談はもちろん、枕経のお参りに来てもらったり、戒名に関するやり取りを行うこともあります。もしもお寺との付き合いがないのであれば葬儀社に相談しましょう。

●訃報連絡
葬儀日程が決まれば訃報連絡をします。葬儀に参列してほしい人に対し、電話やメール、ファックスなどで日程と場所を知らせます。家族葬を希望する人の場合、事後報告にすることも多いようです。あわせて職場や学校などにも忌引き休暇を申請します。

●通夜、葬儀、火葬の実施
通夜、葬儀、火葬などの一連の儀式を実施します。

●葬儀費用の支払い
葬儀が終わりしだい、葬儀社に費用を支払います。あらかじめまとまった現金を手元に用意しておきましょう。故人の口座は死亡とともに一時凍結されますが、葬儀費用の支払いのためであれば150万円を上限に引き出せます。

●あいさつ回り
葬儀でお世話になった相手、また家族葬のため香典や弔問を辞退した相手に挨拶をします。具体的には、挨拶状の送付や、近所や職場などにあいさつ回りをします。

●四十九日以降の供養について
四十九日法要について、日程や場所などを決めます。また四十九日までにあわせて、お仏壇やお位牌の準備、お墓の準備も合わせて行います。

●香典返しの手配
葬儀の時に香典をいただいた方々に香典返しを贈ります。香典返しは、四十九日法要を無事に済ませた報告も兼ねるため、葬儀後すぐに手配に入ります。

手続き

●役所への諸手続き
役所へのもろもろの手続きを行います。死亡届は火葬許可証の発行も兼ねるため、葬儀社が代行することがほとんどです。その他遺族がしなければならない葬儀後の必要な手続きとして、年金の受給停止、健康保険証の返却、世帯主の変更などがあります。

●各種請求(年金・保険)
葬祭費、埋葬費、遺族年金など、喪主や遺族が給付されるものを請求します。また、生命保険会社への保険金請求も早めにしておくとよいでしょう。

●返却・解約・契約者の変更
運転免許証、パスポート、各種会員証などを返却します。水道、電気、バス、賃貸契約、その他もろもろのサービスのなどの契約者の変更、または解約をします。

相続

●遺言書や相続財産の確認
故人が残した遺言書や財産目録を探しましょう。財産目録とは、故人の遺産を一覧にまとめたものです。もしも遺言書が見つかれば、そこに書かれている内容をもとに遺産相続を進めていきます。また、相続財産がどれくらいあるのかを把握できていれば、遺産相続がスムーズに進められます。

●準確定申告の準備
故人が亡くなった年に給与以外の収入があれば、遺族が代わりに確定申告の準備をします。これを「準確定申告」と呼びます。

●相続や祭祀承継の方針を決める
家族間で遺産相続や、祭祀承継(故人の供養、仏壇やお墓の管理など)の方針について決めておきます。特に、遺産相続の場合、相続放棄の申し出は3か月以内、相続税の申告と納税は10か月以内と定められていますので、なるべく早めに動くべきです。また、葬儀後は四十九日、百か日、一周忌などと、故人の供養の機会も増えることになるので、誰が祭祀承継者となって故人を主体的に供養すべきかを決めておきましょう。

●士業、専門家の手配
相続や祭祀承継のことで分からないことがある場合は、司法書士や弁護士など、士業や専門家の力を借りることをおすすめします。依頼する場合は早めに一報を入れておきましょう。

いかがでしたでしょうか。身内に不幸が起きた時に考えなければならないことはたくさんありますが、まずはこの記事を読んで網羅的に把握し、全体像を掴むだけで、喪主や遺族の負担は大きく軽減されるものと思います。

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