葬儀屋さんの役割って何だろう?葬儀社自身が改めて考えてみた

家族が亡くなったら葬儀社に電話する。いまでは当たり前の光景です。どこにどんな葬儀社があるか、家族が亡くなったらまず何をしたらいいのか、分からない人たちばかりです。

しかしほとんどの人たちは、家族に不幸が起きたら、お坊さんにでもなく、地域の自治会長でもなく、「葬儀社に電話するものだ!」と認識しているのではないでしょうか。

こうした状況は、葬儀社にとっては大変ありがたいことですが、同時に身が引き締まる思いがします。それだけ私たちが、死の全権を託されていることに他ならないからです。

故人様を安らかに送り出すために、そしてご家族の皆様が少しでも死別を納得して受け入れ、故人亡き後の世界を前向きに生きていけるために、葬儀屋さんがすべきこととは。その役割を葬儀社自身が考えてみました。

葬儀屋さんの仕事は裏方業

葬儀屋さんの仕事は、葬儀にまつわるさまざまなことです。お迎え、ご遺体の処置や保全、ご遺族の要望のお伺い、葬儀プランの提案、式場や火葬場などの手配、納棺、式場設営、お通夜や葬儀の進行、葬儀後の供養のご案内などなど、これらが1件のお客様の葬儀における一般的な流れです。

しかし、こうした動きはあくまで裏方的な役割ですから、ご遺族の方々が葬儀屋さんの仕事を全てを知っているとは限りません。専門的なことはよく分からない。突然のことでパニックだ。そんな状況下にあるご遺族から聞かれる声はむしろ「葬儀屋さんのあのことばに救われた」「故人の人柄についてたくさん話ができた」などです。こうしたささやかなやり取りの中で心を通わせる場面が多いようです。

お坊さんよりも強い影響力を持つ時代

誤解を恐れずに言うならば、現代の葬儀において、お坊さんよりも葬儀屋さんの方が強い影響力を持ちます。身内に不幸が起きたらまずは葬儀屋さんに電話する時代ですから。

もちろんこれがいい状況だとは言い切れません。私たちの本分はあくまで裏方であり、私たち自身が故人様をあちらの世界に送り出す宗教的な力を持っているわけではありません。人の死に際して、この世界とあちらの世界を繋げる仕事は、宗教者にしかできないことです。

しかし、古くからの菩提寺との付き合いがある、仲良くしているお坊さんがいるという人の方が少ないというのが実情です。現代は、そして特に東京という地域は、お寺やお坊さんとの付き合いがない人がほとんどです。だからこそ葬儀社がお坊さんを紹介するのが一般化しているのです。影響力が強い分、葬儀社の責任は重大です。

葬儀社は3日間だけのあなたの親戚

葬儀社は、3日間だけのあなたの親戚です。そのような想いで毎日故人様と、お客様と接しています。

もしも家が壊れて、どこかの大工に修繕を依頼しなければならない。そこで心安い大工さんが親戚にいたら、すぐにお願いしますよね。大工仕事にかかわらず、どんな分野でもトラブルが起きた時にまずはじめに頭に思い浮かぶ人、これが東葬祭が目指しているところです。
私たちが故人様をあちらの世界に送り出すことはできません。でも、ご家族に寄り添って、みなさんの親戚となって、同じ目線で手を合わすことはできます。裏方業を粛々と進めながら、表向きは葬儀に詳しい親戚。それが、葬儀屋さんの役割ではないでしょうか。

よい葬儀屋さんとは?

では、よい葬儀屋さんって、いったいどんな会社なのでしょうか。会社の歴史? 規模? きれいな会館、見やすいホームページ? 安価なプラン?

どれもあてはまるかもしれませんが、最も大切なのはそこに携わる「人」ではないでしょうか。

葬儀とは人が人を弔う儀式です。だからこそ、葬儀社も「人」が大切なのです。人として、故人様やご遺族にどれだけのことをするか、どれだけ親身になってこちらの思いに寄り添えるか、だと思うのです。

葬儀業界も競争が激化しています。あらゆる方法で価格やサービス面で差別化を図ろうとしていますが、やはり最後は、お客様にどのような想いで向き合うか、そして豊富な知識や経験に裏打ちされた心強さがあるか、これに尽きるのではないでしょうか。

よい葬儀屋さんの選び方

よい葬儀屋さんの一番の選び方は、対面相談です。これが最も有効です。

対面相談だと、プランや会場について詳しく教えてもらえるだけでなく、スタッフの人柄や雰囲気などをつぶさに感じることができます。「頼り甲斐がある」「なんとなく好感が持てる」「しっかりしているけどどこか相性が合わない」など、こうした直感を大事にしましょう。

また、仮に目の前のスタッフが経験の浅い若いスタッフだとしても、その人の姿勢がそのまま会社全体の姿勢と思って間違いないでしょう。

たとえば、分からないことがあれば正直に「分からない」という。その代わりすぐに調べて対応する。こうした真摯で正直で誠実な姿勢を見せるところがよい葬儀社と言えるでしょう。

具体的に、複数の葬儀社と対面相談できればいいのですが、時間的に難しい場合も、電話やメール相談の中で感じるものを大事にしてみましょう。

東葬祭は、専門知識と経験を持った親戚となって、葬儀を通じてお客様と共に故人様を偲ぶ葬儀社です。お困りの方はお気軽にご相談ください。
お申し込みフォームはこちら
お電話:0120-66-5940(24時間・365日)

関連記事

  1. 葬儀屋ってどんなお仕事なの? 葬儀の仕事についてまとめてみました

  2. とにかく安く葬儀したい、お金を掛けずにお葬式をする方法

  3. 畳の上で死にたい人へ。尊厳死・リビングウィルは事前の準備が大切です!

  4. 新型コロナでお亡くなりになられた方の葬儀のやり方

  5. 老人ホームに身内を預ける時に、話しておかないといけないもしもの時の話

  6. 今増えている火葬式 その理由とメリット・デメリット

カテゴリー

  1. 「終活勉強会&事前相談会」を出張で行っております

    2024.04.22

  2. 2024年5月12日(日)/18日(土)-もしも講座・事前相談会を開催(参加無…

    2024.04.22

  3. 神棚って自分で作れるって本当?

    2024.04.20

  4. 喪主を頼める人がいない。死後事務委任契約とは

    2024.04.10

  5. ナースの方から「ここにこのまま体を置いておけないので運んでくれ…

    2024.04.10

  6. お金がなくて、葬儀代が出せないときはどうすればいいの?

    2024.04.07

  7. 余りにも突然のことでショックや動揺を隠せない中でしたが、昼夜を…

    2024.04.02

  1. 宗教・宗派がわからないときの調べ方

    2018.05.29

  2. 海外旅行先で、不慮の事故で死亡したらどうしたらいいの?

    2018.05.29

  3. 神道のお葬式でお願いするのは、神主さん? 宮司さん? どっち?

    2018.05.29

  4. 意外と知らないお布施のマナー 包み方・金額・タイミング

    2018.03.02

  5. 失敗しない日本でのイスラム教徒の葬儀

    2018.02.23

  6. 孤独死・孤立死で困らないための準備とは? 障がいを抱えた子ども…

    2018.02.01