ここ最近耳にするDIY葬。自分たちの手でお葬式を作り上げることで、費用を安く抑えられるのではと期待する人も少なくありません。
しかし、DIY葬には思わぬ落とし穴がたくさんあります。この記事ではDIY葬の落とし穴やデメリットについて解説します。
DIY葬とは
DIYとは、「Do It Yourself」の頭文字をとったもので、「自分自身でやる」と直訳できます。主に日曜大工の世界で使われる言葉です。これにちなんだことばとして、DIY葬とは、「葬儀社を利用しないお葬式」と考えればよいでしょう。
DIY葬の基本は、無宗教であること、そして火葬のみを行う直葬であることです。それに加えて、火葬を行うために必要な次に挙げる事柄を自分たちで用意し、行います。
病院から自宅への搬送
故人さまが納まる棺や骨壺の準備
ドライアイスの手当
火葬場の予約
役所への死亡届の提出
火葬場への搬送と火葬の実施
DIY葬は安い
DIY葬はたしかに安くお葬式ができます。
Amazonを検索してみますと、棺と収骨容器(骨壺、骨箱、風呂敷)がセットになった「DIY葬セット」が28,300円で売られています(別途、配送料が必要)。
これに、火葬場の費用が90000円(多磨葬祭場・最上等・大人の場合)。ドライアイスを製氷店などで買うと10㎏で5,000円前後が相場です。
もしもご遺体の搬送を自家用車でできるのであれば、DIY葬にかかる費用は以上です。東京都の場合、約13万円で火葬ができることになります。
※火葬料金は、火葬場や自治体などによって異なります。
※2023年11月時点での情報です。
DIY葬の落とし穴
しかし、どんなにDIY葬が安価だからと言っても、そこにはたくさんの落とし穴があります。
【衛生面の危険性】
まず、なんといってもご遺体の適切な処置を、不慣れなご家族が行うことの危険性です。私たち葬儀社は、ご遺体の処置(清拭、綿詰め、ドライアイスなど)に長けていますが、同等のことをご家族の手でできるかどうかは、難しいところがあるでしょう。ご遺体の処置をきちんとしないことには、故人さまをきれいな姿で送り出せないですし、感染症など衛生面においても不安です。お車でご遺体を運んでいる最中に体液が車内に漏れ出るということも充分に考えられます。
【煩雑な手続き】
直葬を一件行うだけでも、しなければならないことがたくさんあります。ご遺体の引き取り、ご遺体の処置、安置、火葬場の予約、棺の準備と納棺、死亡届の提出、これらをすべて終えて、ようやく火葬場にお棺を運んで火葬ができます。ただでさえ悲しみに暮れる中、不慣れなことを自分たちの手だけでしなければならないのは、大きなストレスとなるでしょう。
【棺の準備】
棺の用意も大変です。最近ではインターネットでも購入できますが、故人さまが亡くなったあとに注文すると、その棺が届くまで火葬ができません。また仮に、事前に購入していたとして、大きな棺を家の中のどこに置いておけばいいのでしょうか。
【逆に高くつく】
葬儀社を介さないことで逆に費用が高くつく面もあります。たとえば多磨葬祭場の火葬料金は9万円ですが、市民葬や区民葬の制度を利用すると59,600円で行えます。こうした制度は指定取扱葬儀社でないと利用できないのです。また、遺体搬送のためのレンタカーを借りた場合、車内を汚してしまったことにより清掃費用を請求される可能性もゼロではありません。
DIY葬の多くは、「費用を安く」というニーズから生まれているようですが、実際のお葬式の内実を知ることで、断念する人がほとんどのようです。
費用に関して、その他お葬式に関してお困りの方は、まずはわたしたちにご相談下さいませ。
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