葬儀の喪主を務めることなど、人生で一度、あるかないかのことです。不慣れなことなので、何が何だか分からないという方も少なくありません。
その中でも、最も不安に思われているのが葬儀費用についてです。ただでさえ高額な買い物であるにもかかわらず、相場も分からなければ、自分たちの葬儀費用が高いか安いかも判断すらつきません。
AZUMA葬祭は、三鷹市、武蔵野市を中心として、東京都全域に対応した葬儀のプロフェッショナルです。私たちが、東京の葬儀費用の平均価格について、分かりやすくご説明いたします。
東京の葬儀の相場は100万円~150万円
まず結論から。東京の葬儀の相場は100万円から150万円くらいです。
これは私たちAZUMA葬祭が毎日お葬式のお手伝いをする中で得られる実感です。また、葬儀費用に関する調査でも似たような数値が出ているため、大体このあたりと思って差支えないでしょう。
もちろんこれは相場です。コロナ禍においては葬儀の規模はどんどん縮小化していますし、食事や返礼品の費用が軽減されるなど、100万円を下回るお葬式も珍しくありません。一方で、葬儀の内容によってはこれよりも高くなることもある、ということは念頭に入れておいて下さい。
東京で葬儀をする場合の平均価格を示すデータ
それでは、東京の葬儀の平均価格を示すデータをご紹介します。
日本消費者協会の『第11回葬儀に関するアンケート調査』(2016年8月から9月にかけて実施)では186万円という金額が示されています。
葬儀の基本費用、飲食接待費、寺院の費用などもすべて含めて、いわゆる喪主が負担した費用全体の金額です。家族葬、一般葬、直葬など、葬儀スタイルを区別することなく平均価格を算出しています。
多くの葬儀社がこのデータを平均金額の根拠にしていますが、中にはサンプルの信憑性を疑う声もあります。
葬儀社アーバンフューネス(東京都江戸川区)の運営する『エンディングデータバンク』
(https://data.urban-funes.com/)では、自社データを1円単位まで公開しています。
・家族葬(2017年のデータ)1,132,527円
・一般葬(2014年のデータ)1,873,558円
・火葬式(2014年のデータ)303,630円
・全葬儀スタイル総計(2014年のデータ)1,145,778円
ちなみに、ここに示された金額の中に、何が含まれて、何が含まれていないかが明示されていなかったので、電話で確認したところ、式場使用料と、寺院の費用と、式場や火葬場での飲み物代が含まれていないそうです。
コロナ禍前の家族葬が113万円。現在はこの価格が減少していることが予想され、そこに式場使用料や寺院の費用などが加算されると、やはり100万円から150万円の中に納まるものと思われます。
葬儀の種類について知っておこう
ひとことに「葬儀」と言っても、その内容はご家族によってさまざまですし、葬儀の種類もいくつかに分類されます。
●家族葬
21世紀に入って葬儀のスタンダードとなった感のある家族葬。家族親族だけでこじんまりと執り行う葬儀のことです。
●一般葬
通夜と葬儀という2日間の日程で、宗教者を招き、親戚だけでなく知人などにも参列してもらう葬儀のことです。参列者を受け入れられるだけの会館や、参列者への食事や返礼品の準備が必要となるので、家族葬より高くなります。
●一日葬
家族葬で、通夜を不要と考える人が一日葬を選びます。2日で行われていた葬儀が1日で済むので、家族葬よりも若干安くなります。
●直葬
通夜や葬儀のようなセレモニーを不要とする葬儀スタイルです。火葬当日に火葬場に集まり、見届けるだけなので、日程や費用を大きく軽減できます。
この他にも、無宗教葬や、大型葬や、社葬など、さまざまな葬儀スタイルがあります。
葬儀費用の内訳を理解しておこう
葬儀費用は主に次の3つに分類されます。
A:葬儀の基本費用
祭壇・棺・寝台車・ドライアイス・火葬料など
B:飲食接待費
参列者への食事や返礼品などのおもてなし費用
C:宗教者などへの謝礼
寺院へのお布施やお車代やお膳料、現場スタッフへの心付けなど
葬儀費用はセットプラン+オプション項目
ここまで読んで頂いたらある程度想像できるかもしれませんが、葬儀費用というものは自分たちが希望する葬儀スタイルによって、価格を大きく調整できます。
たとえば、参列者を制限することで「B:飲食接待費」が節約できますし、宗教者を呼ばないことで「C:宗教者などへの謝礼」が節約できます。
逆に、祭壇や棺にこだわりたければ費用が高騰するのは言うまでもありませんね。
最近の葬儀社のほとんどはセットプランを設けています。
自分たちが望む葬儀に一番合うセットプランをチョイスして、そこから必要なものを追加していくのがいいでしょう。
要注意!セットプランに何が含まれているか
葬儀に不慣れな人が、いきなりセットプランや見積書を見せられて、何が足りなくて何が無駄かの判断は、なかなか難しいことです。
葬儀社のスタッフに、プランに含まれていないものの説明をきちんと求めた上で、総費用の概算を計算してもらいましょう。
葬儀社に支払うもの以外に、どれくらいの金額を用意しておかなければならないかを教えてくれるでしょう。
東京と地方の葬儀費用の比較
よく「東京は物価が高い」などと言われますが、葬儀費用に関しては、全国平均とそう大差がないと言われています。これは、地方の人たちの方が手厚い葬儀をするのに比べ、都市部は簡素化が進んでいるなど、さまざまな理由が考えられます。
ただし、火葬料金に関しては東京23区内は割高です。全国的に見ても珍しく、23区内および一部の周辺地域の火葬場は民間経営なのです。そのため火葬料も6万円前後します。日本中のほとんどの公営火葬場は地域住民の税金で成り立っていますから、火葬料はゼロ円からせいぜい1万円くらいでしょう。
また、東京は他の地域と比べて、貸し式場の利用が多い地域です。葬儀社保有の斎場ではないので、そのつど葬儀社が式場で祭壇を設営し、撤収します。こうした手間の費用も加算される傾向にあるでしょう。
反面、さきほども触れたように、都心部ほど葬儀の簡素化が進んでいること、さらには競合がひしめき合っているために、価格の高騰が見られない、という面も考えられるでしょう。
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