お葬式にお供えするお花のことを「供花」と呼びます。祭壇脇にお飾りして会場を彩る光景をみなさんもご覧になったことがあるのではないでしょうか。亡き人を悼み、ご遺族をいたわるために贈られる供花の選び方やマナーについて解説いたします。
供花とは
供花とは、故人さまに贈られるお供えのお花のことです。昨今の葬儀では籠に入ったお花を祭壇の両脇に並べるのが一般的です。最近では、祭壇そのものをお花で作る「花祭壇」も人気です。
人は太古の昔から、亡き人に花を手向ける習性があったと言います。ネアンデルタール人が洞窟深くに仲間の遺体を埋葬し、その周囲から花粉の成分が見つかったというのは有名な話です。
亡き人に贈られる供花には、亡き人への追悼だけではなく、これまで紡いできたご縁への感謝、もう二度と会えないことの寂しさなどを含めた弔意を表明するために用いられます。
供花は施行葬儀社に依頼する
供花は、生花店か施行葬儀社に依頼しますが、後者をおすすめします。なぜなら、葬儀社が手がける祭壇や他の供花との調和が取りやすいからです。個別に生花店に依頼しても構いませんが、そのお花だけまわりのものと比べて色合いの異なる、ということになりかねません。
訃報には葬儀会場や施行葬儀社の情報が記されていますので、直接問い合わせてみましょう。
供花の種類
葬儀に用いられる供花は、白い花を基調としたものが一般的です。ひと昔前は菊が主流で、いまでも根強い人気を誇りますが、最近では蘭、百合、カーネーションなども人気です。葬儀によっては喪主が種類を統一していることもありますので、葬儀社に問い合わせしてから手配しましょう。
また、供花を籠花として並べるのではなく、最近人気の花祭壇に組み込むケースも見られます。供花の代金を花祭壇の費用に充てられるので、喪主の費用負担が軽減されます。
供花の費用相場
供花の平均的な相場は、都内であれば1基が1万5千円でしょう。これより安いものでは1万円、さらに立派なものでは2万円や3万円のものもあります。1対にすると当然その倍の費用がかかります。
喪主の以降によってはお花の種類だけでなく、費用も統一というケースもあります。その場合はその以降に沿って供花を注文するのがマナーです。
送るタイミングはいつまでに? 注文方法は?
供花は通夜の開式に間に合うように手配します。どんなに遅くても、開式3時間前までに依頼するのがマナーです。
注文方法は電話、ファックス、ホームページの申し込みフォームなどです。情報に間違いがあってはならないので、電話で供花を注文したい旨を伝えた上で、ファックスやフォームなど、文字情報でやりとりするのが賢明です。
特に立て札に書く名前に間違いがあってはなりません。供花には、送り主の名前を札に書いて立てますが、表記の仕方はさまざまです。ご本人の名前に加えて、続柄や、会社での肩書き、さらには連名も可能です。
名前は供花または芳名板
贈り主の名前は、立札に書かれるのが一般的で、このお花を誰が出したのかが分かるようにします。最近は、祭壇との調和などから、供花に直接立札を立てずに、芳名板にして、会場入り口などに掲げるケースも少なくありません。
供花以外のお花の贈り方
実は、供花以外にもお供えのお花を贈る方法はいくつかあります。葬儀の時には複数の供花が祭壇脇に並ぶので、実は葬儀以外の場面でお花を贈る方が遺族の印象に残るという側面もあるのです。
枕花
枕花とは、斎場ではなく、故人さまがご安置されている場所にお供えするお花のことです。
ご逝去された故人さまが一旦自宅に戻りご安置された場合、「枕飾り」と呼ばれる祭壇が設置され、そのそばに置かれるのが枕花です。急な訃報に対しすぐにお花をお贈りすると、それだけで、遺族はその迅速な弔意の表明をありがたく受け止めてくれることでしょう。
四十九日へのお供え
葬儀から少し日が空きますが、四十九日にあわせてご自宅にお花をお贈りしてもよいでしょう。四十九日は、故人さまが成仏する日とされており、遺族にとっても忌が明ける、区切りとなる大事な法要で、そこにお花を添えてお部屋を彩ることにきっと遺族の方々も喜んでくださることでしょう。また、四十九日のお供えは「葬儀を終えたあとも、私は故人様のことを忘れていません」というメッセージにもなります。
いかがでしたでしょうか。故人さまを悼み、ご遺族をいたわる方法として、供花のお供えがおすすめです。供花について分からないことがありましたらどうぞお気軽にご相談下さい。AZUMA葬祭は、葬祭のプロフェッショナルとしてみなさまのご相談やご質問に24時間・365日対応しております。疑問やお困りごとがございましたら、こちらのお申込みフォームから、お気軽にお問い合わせください。
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