目に見えない新型コロナウイルス。たとえ家族葬であっても、感染リスクを完全に避けることは難しいでしょう。コロナ禍の社会では、葬儀の参列への考え方が大きく変容しました。葬儀に参列したくても、感染拡大防止のために辞退する人も珍しくありませんし、喪主側もごく近しい人たちだけで葬儀を済ます、という人が増えてきました。
2023(令和5)年に新型コロナウイルスは5類に移行しましたが、それでも流行感染は定期的に訪れ、この記事を執筆している2024(令和6)年8月においても「第11波」が流行しています。
一方で、葬儀は故人さまを送り出す大切な儀式。参列を辞退するにも相手をいたわりながらこちらの想いを伝えなければなりません。どのように葬儀の参列を辞退するべきか、断り方やマナーについて見ていきましょう。
参列の断り方 〜こちらの事情や想いを丁寧に伝える〜
参列を断る時には、こちらの事情や想いをシンプルかつ丁寧に伝えることが大切です。
コロナが流行している時の葬儀は、喪主側も大変気を遣います。せっかく参列してもらっても、万が一のことが起きてしまっては申し訳が立ちません。ですから、参列の辞退そのものが喪主に対して失礼にあたる、ということはないでしょう。
「本当は参列したいのだけれど、万が一のことが起きてしまうと、みなさんに申し訳が立たない」
「家の中に持病持ちの祖父母がいます。お伺いできずに申し訳ありません」
新型コロナウイルスへの不安は社会全体が共有しているものです。このように丁寧にお伝えすれば、きっとこちらの想いは相手に伝わるはずです。
もちろん、その時には故人様への弔意、そして喪主や遺族をいたわることばを忘れないようにしましょう。
参列辞退は、電話で伝えるべき
参列辞退の連絡方法は、可能な限り電話で伝えましょう。
というのも、本来は直接会ってお伝えするのが理想ですが、そもそも参列ができないわけですから直接会うこと自体が不可能です。そうすると最善の方法は電話です。
なぜ電話がいいのか。それは肉声がもっとも感情や気持ちが伝わりやすいからです。
葬儀の場では、なによりも相手の想いに寄り添い、いたわることが大切です。こうした「心」の部分に訴えかけるためには、メールや手紙などよりも、電話がもっともよいのです。
そしてすぐに連絡を取ることができるからです。葬儀の訃報は突然やってきますし、その数日後には通夜や告別式が執り行われます。スピーディーな連絡方法としても電話がもっとも優れていると言えます。
メールや手紙を利用するとき
状況によっては、電話ではなく、あえてメールや手紙を利用する、ということもあります。
最近では家族葬が多いですから、家族や親族間でメールというのは、少し他人行儀です。しかし、会社関係など、少し距離のある人からの訃報の場合、わざわざ電話をかけることが逆に迷惑に当たることもあります。
普段からメールやLINEなどでやりとりしている相手であれば、こうしたツールを用いて参列辞退を伝えても良いでしょう。
また、手書きの手紙はメールやLINEよりも想いを乗せやすいという面もあります。ただし、訃報から葬儀までは日数が限られており、手紙での返事はどうしても時間がかかってしまいます。
参列しなくても弔意を示すことができる
葬儀に参列しなくても、相手に弔意を示せます。いくつかの方法をご紹介いたします。
●香典
葬儀に参列できなかったとしても、香典は用意しましょう。もしも参列できる方がいるのであれば、その方に香典を預けて、代理で渡してもらうのがよいでしょう。
代理人を立てることができない場合は、郵送で送ります。普通郵便では紙幣は送れないため、現金書留にします。紙幣の入った香典袋を現金書留の袋に納め、相手をいたわる手紙を添えるとより丁寧な印象を与えます。
葬儀当日だと、喪主や遺族も慌ただしくしています。葬儀を終えた数日後に自宅に届けるようにしましょう。
●供花や供物
供花や供物を送るのもよいでしょう。
祭壇脇に飾る供花は葬儀社に依頼します。金額や花の種類などを指定しなければなりませんので、直接施行葬儀社に連絡しましょう。
葬儀を終えたあと、自宅にお花やお供え物を送るという方法もあります。お花であればお飾りしやすいアレンジメント、お供え物は、お線香や、あとに残らない日持ちのする食べ物や飲み物が喜ばれます。
●弔電
弔電を打つことで、遺族や故人様への弔意をお伝えできます。弔電は葬儀式の中で読み上げられますが、たくさんの数を頂いた場合には、代表の数点だけが読み上げられ、それ以外の弔電は祭壇に供えらます。通夜の開式までに式場に届くよう手配しておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
コロナ禍における葬儀参列の辞退は、相手への配慮を忘れず、適切な手段で丁寧に伝えることが大切です。最も望ましいのは電話での連絡ですが、状況に応じてメールや手紙を活用することもあります。参列できない場合でも、香典や供花、弔電などで弔意を示すことができます。重要なのは、故人や遺族への思いやりを持ち、自分にできる最善の方法を選ぶことです。
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