「神道(しんとう)」とは、神社を中心とした、日本の神々への信仰のことをいいます。
日本人の生活の中で培われた日本の民族宗教です。
神道の行事の中で「お盆」について調べてみました。
家の守護神として子孫を守る存在
神道では、故人や先祖の御霊(みたま)はその家の守護神となり、子孫を守るといわれています。
日本では古来「先祖崇拝」といって先祖を神様として祈りを捧げる文化がありました。
仏教も神道もその点においては共通です。
神道の行事としては、初詣、厄除け、初参り、地鎮祭、七五三などがあります。
しかし、江戸時代に幕府が庶民の先祖供養を仏式にする檀家制度を作ったため、仏式が一般的になり現在に至っているのです。
「お盆」は日本の伝統行事
神道においても仏教の「お盆」にあたるものがあります。
仏教のイメージが強いお盆ですが、正確には日本のお盆の文化とは中国から由来した仏教と日本独自の神様を祀る文化である神式の2つが融合したものです。
先祖や亡くなった人たちの霊をまつること、またはその期間を意味していますので、神道と仏教が結びついて日本の伝統行事として定着したともいえます。
ただし神道では、1年間不幸がなかった家の祝いや、両親の長寿と健康を祝う「めでたい盆」の意味も含んでいます。
「お盆」の準備
一般的に神道のお盆の期間は8月13日から8月16日の4日間のことをいいます。
地域によっては旧暦でお盆をするところもあるようです。
神道のお盆の準備も仏式とほとんど同じです。
・お墓の掃除や家の中、外周の掃除をします。
・13日午前中にお供え物を祭壇に飾ります。
・お墓参りをします。
13日の夕方には、家に戻ってくるご先祖の霊が迷わないように家の前で「迎え火」を焚きます。
16日には「送り火」を焚き、祭壇などを片付けてご先祖の霊をお見送りします。
神道では、故人が亡くなってから迎える初めてのお盆を「新盆祭・新御霊祭(あらみたままつり)と呼びます。
御霊が家族や子孫を守る祖霊となり、御霊の安定を祈るための大切な行事と位置付けています。
お盆では、普段なかなかできない感謝の気持ちをこめて、故人をしっかり供養するようにしましょう。