葬儀を延期したい。許される理由ってどんなもの?そもそも可能なの?

葬儀は通常、息を引き取って2~3日程度で執り行います。しかし、さまざまな理由で、すぐに葬儀ができないというケースも少なくありません。どのような時に葬儀を延期することができるのでしょうか。

葬儀の延期は可能

まず「そもそも葬儀の延期は可能なのか?」という素朴な疑問についてお答えします。「可能です」。
葬儀はいつまでにしなければならないという決まりはありません。亡くなった翌日でも構いませんし、2~3日後にする方、何かしらの事情で一週間近く空ける方など、さまざまです。
ただし、早すぎる葬儀には要注意です。というのも、法律では、逝去後24時間以内の火葬を原則認められていないからです。「早く葬儀をしたい!」と思っても、ご逝去当日に火葬というわけにはいかないのです。

葬儀日程を延期するケース

延期が許されるのは、次のようなケースです。

友引を避けるため

友引とは、六曜のうちの一つです。友引以外に、大安・赤口・先勝・先負・仏滅があります。友引の葬儀は「友を冥土に引き寄せる」と考えられており、葬儀の実施を避ける風習が全国的に見られます。
東京では、友引の日は火葬場が休業になっているので、必然的に葬儀日程を延期せざるを得なくなります。

なお、友引であっても通夜は問題なく執り行えます。

火葬場が混雑しているため

東京近郊では火葬場が大変混雑しており、どんなに家族が早く葬儀をしたいと希望しても、数日待たなければならないというケースは日常茶飯事です。

あえて時間を空けて、訃報を行きわたらせる

故人様の社会的影響力が大きく、たくさんの人に参列してもらいたい場合、しっかりと訃報が行きわたるよう、あえて葬儀日程を空ける事も少なくありません。
また、大規模葬儀では受け入れ側もさまざまな準備が必要となり、葬儀日程を空けることで万全の態勢を敷くことができます。

先に火葬をして、日を改めて葬儀をする

火葬と葬儀告別式を分けて行うこともあります。
社会的影響力が大きい方が社葬やお別れ会をする場合、先に「密葬」と言う形で家族だけで葬儀や火葬をします。
地方から上京した人が亡くなった場合、都内で火葬をして、その後故郷に遺骨を持ち帰って葬儀をするということも少なくありません。

また、新型コロナウイルスや、一類感染症などで亡くなった方の場合、24時間待たずに火葬を行わなければならないこともあり、この場合も日を改めて葬儀の場を設けます。

葬儀の延期 遺体は大丈夫?

葬儀が延期となると、ご遺体の状況が気になります。
衛生的な保全のためにできることは、ドライアイスのお手当、冷蔵施設での保管、そしてエンバーミングです。

ドライアイスは、おなか周りや首回りなど、内臓器官の多い個所を重点的に凍結させることで、ご遺体の劣化を遅らせる効果があります。ただし、数日程度が限度で、毎日の交換が必要です。
自宅安置が難しい場合は、葬儀社などが保有する冷蔵施設に預ける方法もあります。とはいえ、ドライアイスと同様、保管期間は数日程度が限度でしょう。

エンバーミングとは、ご遺体の血液を抜き、保存液を注入することで、生前の姿を保つことのできる遺体保存技術です。エンバーミング処置をしたご遺体は約10日から2週間程度、腐敗なく状態を保つことができます。
どれを選択すべきか、まずは葬儀社に相談してみて下さい。ご遺体の状況、希望の延期期間、予算など、さまざまな面から考慮して判断しましょう。

葬儀の手配後の延期は、費用が無駄になる

葬儀の手配をしたあとに延期したい場合はどうすればいいのでしょうか。この場合、さまざまな面で弊害がもたらされ、現実的ではないと言えるでしょう。
「葬儀の手配」とひと言で言っても、式場、火葬場、霊柩車、祭壇、棺、料理、返礼品などが挙げられ、葬儀を延期するということは、これら全てに対してキャンセル料、または延滞料が発生します。

また、親族や参列者、僧侶や葬儀社など、葬儀に関わるさまざまな人たちをも振り回してしまうことになります。
一度葬儀の手配をしたならば、よほどの事情でない限りはそのまま実施するのがよいでしょう。
私たちAZUMA葬祭は、葬儀や仏事のプロフェッショナルです。お葬式について、不安に思うことや分からないことなどがございましたら、こちらのお申込みフォームから、お気軽にお問い合わせください。

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