家族葬がスタンダードになっている昨今、参列や弔問を断るケースはとても増えています。ましてやコロナ禍社会になってからは、より家族葬の傾向が強まっています。
ですから、ひと昔前に比べると、参列や弔問の辞退に対して、社会全体が寛容になっていると言えるでしょう。
「家族葬で行いたいので、参列や弔問はご辞退します」
こういう遺族の想いに理解を示してくれるようになりました。
しかし、それでも辞退の意向を伝える際には、断る理由が丁寧に伝わるよう、充分に気をつけなければなりません。
この記事では、参列自体のマナーを、例文付きでご紹介いたします。
お葬式の参列を断る理由は”故人の遺志”
お葬式の参列を断る理由として、「故人の遺志」という文言を用います。
故人が本当に家族葬を望んでいたとするならばもちろんですが、そうでないにしても、「故人の遺志」と伝えることで、周りの人たちも受け入れてくれるでしょう。
参列の断りは事前に伝えておく
お葬式への参列を断る場合は、事前に相手先に伝えておきましょう。
たとえば、会社に対しては忌引き申請のために、どうしても葬儀があることを伝えなければなりません。
そのタイミングで、参列や香典を辞退する旨を伝えるのがよいでしょう。
事後報告はトラブルの許になりかねない
お葬式を家族たちだけで執り行い、事後報告をしてしまうことで「どうして教えてくれなかったの」と苦言を呈されることがあります。
やむを得ず事後報告になるケースもたくさんありますが、そうなってしまった場合は、さらに丁寧に、誠心誠意こちらの意向や理由を伝えるようにしましょう。
それでも参列や弔問に来られた場合の対処法
どんなにこちらが断りを入れても、参列や弔問に来られる人はいます。
その場合は、無理に断ることなく、ありがたくその想いを受け入れましょう。
斎場ではお焼香を、自宅に弔問された場合は、祭壇や仏壇にお線香をあげてもらいましょう。
香典を持参していたならばそれもありがたく受け取り、後日香典返しをすればよいでしょう。
文例(訃報にあわせて)
参列は辞退したいけど、逝去の事実は伝えたい。こうした時は訃報を流し、その中で参列辞退の旨を記載します。
父 三鷹太郎につきまして かねてより病気療養中でございましたが 2022年7月10日永眠致しましたので謹んで通知申し上げます
故人が賜りました生前中のご厚誼に対しまして深く感謝の意を表します
なお葬儀につきましては 誠に勝手ながら 故人の遺志により家族葬にて執り行うことといたしました
恐縮でございますが参列 香典 供花等の供物 弔電 葬儀後の弔問はご遠慮くださいますようお願いいたします
以上略儀ながら謹んでお伝え申し上げます
東京都三鷹市三鷹1-2-3
喪主 三鷹次郎
文例(職場へメールで連絡する場合)
家族葬であっても、忌引き申請のために職場には必ず身内の不幸を伝えなければなりません。その際のメールの例文をご紹介します。
宛先:佐藤課長
件名:忌引き休暇の申請
本文
おつかれさまでございます。
このたび、長らく入院していた父が、令和4年7月10日に逝去しました。
つきましては、忌引き休暇をいただきたく、お願い申し上げます。
詳しい葬儀日程などが決まりましたら、明朝にお電話でお伝えいたします。
なお、葬儀は父の希望に基づき、家族葬で執り行います。
弔問、香典、供花、供物、弔電などのご厚志につきましてはご辞退申し上げます。
以上 取り急ぎメールにてご連絡申し上げます。
三鷹次郎
どんな人にも弔う権利があるという大前提を忘れない
家族葬が当たり前の時代ですから、お葬式は家族だけで行うもの、と思い込んでいる人もいるかもしれません。
しかし、大前提として知っておいてほしいのは、どんな人にも弔う権利があり、弔われる権利があるということです。
お葬式の本質は、人が人に会いにいくことです。
亡き人に会いに行く。
悲しみに暮れる家族を慰めに会いに行く。
もはや葬儀は、故人や遺族との”つながり”を確認するための儀式である、と言い切ってしまってもいいくらいです。
家族葬が悪いなんてもちろん言えないのですが、お葬式への参列を断るというのは、そうした「権利」を喪主や遺族の都合で奪ってしまうことにもなりかねません。
ですから、自分たちの都合だけで考えるのではなく、故人とのつながりを持っていた人の想いに立って、充分に相手に気を遣う言葉で断るようにしましょう。
私たちAZUMA葬祭は、葬儀や仏事のプロフェッショナルです。三鷹市や武蔵野市をはじめ、東京都内で豊富な実績がある地域密着型の葬儀社です。訃報連絡についてはもちろんのこと、さまざまな面でお客様の不安に耳を傾け、想いに寄り添いながらサポートさせていただきます。不安に思うことや分からないことなどがございましたら、こちらのお申込みフォームから、お気軽にお問い合わせください。
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