葬儀を行うにはまず、喪主を決めなければなりません。喪主とは遺族を代表して葬儀を取り仕切る人のことで、その多くは故人の配偶者や子が務めます。しかし最近では息子のいない、娘だけの世帯も増えています。こうした場合、娘婿が喪主を務めることは可能なのでしょうか。
この記事では、喪主の決め方、そして娘婿が喪主になった時に起こりうることについて解説いたします。
喪主は誰が務めても構わない
結論から言いますと、喪主は誰が務めても構いません。法律による定めもありません。
民法の中に祭祀承継者(お墓や仏壇を管理し、祖先を祭祀する者)についての決め方が示されていますが、その方法は、
●前の祭祀承継者の指定する人
●慣習
●家庭裁判所
…の順とされています。「親族でなければならない」「長男でなければならない」などの明確な決まりはないのです。
喪主って何をするの?
そもそも喪主は何をしなければいけないのか。ここでは喪主の主な役割を4つ挙げます。
●葬儀の方針の決定と全体の取り仕切り
葬儀をどのように行うのか(家族葬か一般葬かなど)、そして葬儀の中での細かい事柄(祭壇や棺や料理、香典を受け取る受け取らないなど)は、最終的には喪主が決めていきます。
●葬儀費用の支払いと香典の受け取り
お金にまつわることがらも喪主の務めです。支出となるお寺へのお布施や葬儀社への支払い、また収入となる香典も、すべて喪主のもとに納められます。
●お寺とのやりとり
故人様の供養をして下さるお寺とのやりとりも喪主の大切な務めです。お寺への連絡、日程の調整、お戒名やお布施について、葬儀後の供養についてなど、さまざまなお寺付き合いの窓口となります。
●遺族の顔として参列者を受け入れる
喪主は遺族の顔です。参列して下さった親族や関係者に対して、御礼や挨拶を述べます。また、儀式の中で数回「喪主挨拶」の場面があり、ここでも一言謝辞を述べます。
喪主は、葬儀後の供養を主体的に行う人がなるのが望ましい
誰が務めても構わないというものの、どういった判断基準で喪主を決めていくべきなのでしょうか。
葬儀の喪主と祭祀承継者は同一人物であることが一般的で、賢明です。故人様の供養は葬儀から始まっているからです。
ただし、葬儀の喪主と祭祀承継者は別でも構いません。「喪主は長男。その後のお仏壇やお墓は次男が見る」ということも可能です。家族間で合意が取れていれば、なんら問題ありません。
娘婿が喪主を務めるケース
ここで記事のタイトルに立ち戻りますが、娘婿が喪主を務めるケースは往々にして考えられます。
一番多いケースとして挙げられるのが、娘しかない世帯の場合です。夫の家に嫁いでしまったとしても、両親の葬儀を執り行うのは娘しかいません。
しかし、娘が喪主を務められないケース、たとえば人前に出るのが苦手な性格であったり、体調や精神状態が芳しくない時には、娘の夫つまり娘婿が喪主を務めます。こうすることで葬儀がうまく運ぶでしょう。
大切なのは家族間、親族間の合意
喪主を務める上で大切なのは、親族間の合意です。
祭祀承継者の決め方に示されているように、「前の祭祀承継者の指定する人」ということは、故人様が元気な時に「葬儀はあなたに任せましたよ」「仏壇やお墓のことをお願いしますね」という合意がなされ、周囲の家族や親族が承認していることがほとんどです。
また、「慣習」というのも、要は周囲が合意しているかどうかに尽きます。娘婿以外に喪主を務める者がいないと周りが理解していれば、それで問題ないのです。
このように、喪主の決め方ひとつとってみても、お葬式はわからないことばかりです。AZUMA葬祭は、三鷹市、武蔵野市を中心とした地域密着型の葬儀社です。葬祭のプロフェッショナルとしてみなさまのご相談やご質問に24時間・365日対応しております。疑問やお困りごとがございましたら、こちらのお申込みフォームから、お気軽にお問い合わせください。
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