故人様が息を引き取ってから、葬儀までにかかる日数はせいぜい3日~4日程度です。
この間に喪主様やご遺族はさまざまなことをしなければなりません。
この記事では、ご逝去から3日後に葬儀、火葬を行うものとして、全体のスケジュールをご紹介いたします。
初日
逝去
故人様がお亡くなりになったら、速やかに葬儀社に連絡しましょう。故人様がいる場所にお迎えに来てもらいます。
なお、病院以外の場所で亡くなって警察が介入した場合は、警察の指示に従いますが、葬儀社に一報だけでも入れておくと、あとの動きがスムーズになるでしょう。
搬送~安置
葬儀社がお迎えに来たら、ご遺体をどこにお連れしたいかを伝えます。
寝台車にご遺体を乗せてご搬送します。
安置場所は、自宅か専用施設をお選びいただきます。
自宅安置をする場合は、故人様をお布団に寝かせ、ドライアイスの手当をし、枕飾りと呼ばれる祭壇を設置します。
また、自宅の広さの問題や、近隣の人たちに知られたくないなどの理由から、最近では自宅ではなく専用施設へのご安置を希望する人も増えています。
打合せ
ご遺体の安置が済むと、担当者と葬儀について打合せをします。
打合せでは、主に以下のことを決めます。
(1)日程と場所
日程は、喪主や寺院の都合だけでなく、式場や火葬場の空き状況なども確認しながら決定していきます。葬儀の場所も、参列者の人数や喪主の希望を踏まえながら選定していきます。
日程と場所が決まれば、親戚や関係者に訃報が流せます。
(2)葬儀のスタイルとプラン
どのような葬儀にしたいのかを担当者に伝え、スタイルとプランを決めていきます。
スタイルとは、家族葬、一日葬、一般葬など、そしてスタイルに応じたプランを選んで見積もりをしてもらいます。
(3)葬儀全体の流れや準備しなければならないものの確認
一連の流れの中で、喪主がしなければならないもの、あるいは準備しなければならないものなどの確認をします。
主に次のようなことを確認していきます。
・死亡届(葬儀社が手続き代行します)
・遺影写真の選定
・納棺の日程の決定
・お手伝いの手配
・喪主挨拶
・供花の手配
・席順や焼香順の確認
・出棺時の車両(霊柩車、マイクロバスのほか、自家用車が何台か、など)
2日目
納棺
家族や親族が集まって納棺式を執り行います。
納棺式では、湯灌(ゆかん:故人様の身体を拭き清める)、旅支度(旅のお姿の仏衣を着せる)、納棺(ご遺体を棺の中に納める)の順番に行います。
葬儀の状況によっては、納棺式をせずに葬儀社が納棺することもあります。
通夜式
通夜式は、葬儀の前夜、夕刻に執り行われます。
寺院を招いて読経をしてもらい、家族や参列者は焼香をします。
通夜式は参列者の弔問の場の意味合いが強いため、家族葬が主流の昨今では通夜を省略する「一日葬」も選ばれています。
3日目
葬儀・告別式
葬儀・告別式は、寺院を中心とした「葬儀」と、故人様との最後のお別れの場として設けられる「告別式」の2部構成で行われるのが一般的です。
寺院の読経、家族や参列者の焼香、さらには弔事や弔電などが紹介され、故人様を弔います。
出棺・火葬
葬儀・告別式を終えると、故人様は火葬場へ向けて出棺されます。
喪主や親族は火葬場に同行し、それ以外の人たちは式場で出棺を見送ります。
火葬場での過ごし方は地域の慣例によって異なりますが、都内では火葬時間は約1時間で、火葬中は休憩室で待機します。
初七日法要
火葬を終えると、再び葬儀式場に戻ります。本来は死後七日目に行われる初七日法要を、葬儀当日に繰り上げて行います。
精進落とし
すべての行程を終えると、最後に精進落としと呼ばれる会食の席を設けます。火葬まで立ち会ってもらった親戚の人たちに感謝を述べて、飲食をふるまいます。