近年、終活に関心がある方が増えていますが、その入り口としておすすめなのがエンディングノートです。自分の思いや希望を記録し、家族に安心を届けるためのツールですが、いつ書き始めたらよいのか分からないものです。
この記事では、エンディングノートの基本から、書き出すタイミング、具体的な内容についてお伝えします。エンディングノートを書きたいけど掛けずにいる人はぜひとも参考にしてください。
エンディングノートとは
エンディングノートとは、自分が人生の終わりを迎えたときに備え、家族や大切な人に伝えたいことを記録しておくノートです。エンディングノートには、遺言のような法律的な効力はありませんが、自分の気持ちや思い、希望を自由に記すことができる点で、個人の意思を尊重するためのツールとして広く使われています。
エンディングノートは、単に自分のためというより、残された家族や友人が、あなたについて理解し、スムーズに対応できるようサポートするものです。エンディングノートには、葬儀の形式、供養の希望、遺品の扱い、財産の整理だけでなく、自分が大切にしてきた価値観や思い出も記すことができます。
エンディングノートは思い立った時に書き出すべし
エンディングノートを書くタイミングについて、いつが適しているのか迷う方も多いでしょう。
「まだまだ若いし、書かなくてもいいだろう」
「書きたいとは思っているけれど、忙しくてなかなか書き出せない」
このような声をよく耳にします。
エンディングノートを書き出す最良のタイミングは「思い立った時」です。人生の節目や転機を迎えたとき、あるいは家族や自身の健康について考えた時に書き出してみてはいかがでしょうか。
エンディングノートは一度に全てを完成させる必要はありません。むしろ、時間と共に自分の気持ちや状況が変わっていくことを考え、少しずつ更新していく柔軟な姿勢が大切です。なので、まずは軽い気持ちでいまの自分の状況や想いをそのまま書いていきましょう。
50歳の時と60歳の時では、きっと想いや考えも変わっているはずです。そのつどエンディングノートを開き、書き直していくことで、あなたの人生の歩みや考え方がより確実にノートに反映されるでしょう。
エンディングノートに書くべき内容
エンディングノートに記す内容は多岐にわたりますが、主な項目をいくつかご紹介します。
連絡先:親しい家族や友人の連絡先、通知をしてほしい相手の一覧
財産や資産の情報:預貯金、保険、不動産、証券、借入金のリスト
医療・介護に関する希望:延命治療の希望や、介護施設についての希望
葬儀に関する希望:葬儀の形式、宗教の有無、参列してほしい人
遺品の扱い:大切なもの、形見にしてほしいもの
大切な思い出やメッセージ:家族や友人に向けたメッセージ、自分の人生観
エンディングノートに書くべき内容は、特にこれに限られるものではなく、あなたが家族に知っていてほしいこと、伝えたいことを自由に記してください。
大事なのは「何を」よりも「誰に」
エンディングノートを書く際に、「何を書くべきか」を考えがちですが、それよりももっと重要なのは、「誰に伝えるか」という視点です。なぜなら、あなたの想いを形にし、希望を実践してくれるのはあなた自身ではなく、遺された人たちだからです。内容の具体性ももちろん大切ですが、誰がこのノートを読み、どのように感じ、どう役立てるかを意識することで、エンディングノートはより価値を増します。
たとえば、「葬儀は家族葬にしてほしい」とだけ書くのではなく、「家族が安心して見送れる形で、負担が少ない形にしてほしい」という気持ちを添えると、家族があなたの意図を理解しやすくなります。
「誰に伝えたいか」を考えながら書くことで、エンディングノートがただの記録にとどまらず、家族との対話や絆の一部として受け取ってもらえるでしょう。
おわりに
エンディングノートは、あなたの思いや希望を伝えるための大切なツールです。思い立った時に書き始め、少しずつ更新していくことで、あなたの人生の一部として大切な存在になります。何を記すかも重要ですが、「誰に伝えたいのか」を意識して書くことで、家族や友人が安心してあなたの思いを受け取れるでしょう。
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