「デジタル遺産ってなに?」
「スマホの中の情報の取り扱いをどうしたらいい?」
「デジタル時代の供養。お墓や仏壇はどうなるの?」
そんな疑問やお悩みを持つ方へ、この記事は書かれています。
こんにちは。創業58年、東京都三鷹市で7万5千件のお葬式をお手伝いしてきた株式会社AZUMA・東葬祭です
インターネットが普及して、これまでとは異なる形の遺産、「デジタル遺産」が増えています。故人が残したEメールやSNSのアカウント、クラウド上に保存されたデータなどの遺品整理も大変ですが、ネット証券、ネットバンキング、仮想通貨、ネットショッピング、サブスクリプションサービスなど、ネット上での金銭のやり取りがあるいわゆる「デジタル遺産」に対して、どのように対応しなければならないのでしょうか。
この記事では、デジタル時代の遺産や供養について、共に考えていきましょう。
デジタル遺産とは何か?改めて整理
デジタル遺産とは、インターネット上に存在する故人の財産や情報を指します。具体的には、次のようなものが挙げられます。
- Eメールアカウント(Gmail、Yahooメールなど)
- SNSアカウント(Facebook、Instagram、Twitterなど)
- クラウドデータ(Google Drive、Dropboxなどに保存された文書や写真)
- 仮想通貨ウォレット(ビットコイン、イーサリアムなど)
- ネット銀行口座やネット証券口座
- ネットショッピングサイトのアカウント(Amazon、楽天など)
- サブスクリプション契約(Netflix、Spotify、新聞購読などの月額サービス)
これらは、本人しか管理していないケースが多く、死後に適切な対応が取られないと、資産が失われたり、無駄な引き落としが続いたりしてしまいます。
デジタル遺産も、預貯金や不動産と同じように「相続財産」として扱われるため、早い段階からリスト化し、整理しておくことが大切です。
デジタル遺産の整理 基本は「見える化」
故人の資産は、本人が亡くなったあとは遺産として相続人に相続されます。これはリアルの遺産(預貯金や不動産など)でも、デジタル遺産でも同じです。
適切に相続するためには、まずは故人が所有している資産について把握しなければなりません。いわゆる財産目録です。
財産目録はなにも難しいことはありません。決まった書式もありませんし、Excelなどで簡単に作れます。ここに財産の内容、金融機関や取引会社名、金額や評価額などの記録を残しておくだけです。
ネット上の銀行や証券会社、さらにはネットショッピングやサブスクサービスを利用していると、どこにどれだけの資産があり、どれだけの支払いをしなければならないか、分からなくなるものです。
本人がまだまだ健在であれば、元気なうちから財産目録を残しておき、資産の「見える化」をしておくべきです。これがあるだけで、遺産相続の手続きをしなければならない遺族にとっては大きな助けとなります。
パスワードがわからない場合は専門の業者に依頼
もしも故人が利用していたスマホやパソコンにログインできない場合は専門業者への依頼を検討しましょう。デジタル機器の内部に保存されたデータの取り出しや、アカウントの解除などをしてくれます。
SNSアカウントはどうなる?
故人が遺したSNSアカウントは、プライバシーや遺族の心情に配慮して、各社が特別な対応を用意しています。
まず、Facebookでは「追悼アカウント」という仕組みがあり、生前に設定した管理人が故人のプロフィールを守ることができます。管理人がいない場合でも、遺族が死亡証明書を提出することで、追悼アカウント化、または完全削除を申請できます。
追悼アカウントは、利用者が亡くなった後に友達や家族が集い、その人の思い出をシェアするための場所として設けられます。プロフィール欄に「追悼」と表示され、過去の投稿やコンテンツは保存されるものの、新しいログインや投稿はできなくなります。
Facebookと同じMeta社が運営するInstagramも同様に、追悼アカウントへの移行が可能です。
X(旧Twitter)には追悼アカウントはありません。遺族や法定代理人が死亡証明書を提出することで、アカウントの完全削除が可能です。
いずれにせよ、各SNSは故人のアカウントを放置せずに済む仕組みを整えています。
生前から「アカウントの取り扱い方」を家族と共有しておくことが、残された人への大きな助けになります。
費用は依頼内容によって異なりますが、パソコンやスマホのパスワードの解除だと2万円~5万円、データの取り出しは1万円〜3万円が相場です。
新時代の供養の方法 オンラインメモリアル
web3の時代が到来すると言われる中、仏壇やお墓の世界でもバーチャル空間での供養の試みが見られます。
2023年2月にShare Data合同会社がリリースしたのが、オンライン墓アプリ「QR墓」です。アプリ上にお墓を作りお参りができるというものです。また、実際に仏壇やお墓の画像を掲載することで、遠く離れた人もスマホを通じて手を合わせられます。
一般社団法人全国優良石材店の会は、2020年8月に「VRお墓参りサービス」をリリース。
お墓参りに行けない家族に代わって、プロの石材店がお墓参りをします。その様子を撮影した上で、後日自宅に専用のゴーグルが送られてきて、まるで自身が本当にお墓参りしているような体験ができるというものです。
こうしたサービスがそのまま人々に受け入れられるかは分かりませんが、供養の世界も日々アップデートしていることが分かります。
故人と会話ができる「AI仏壇」
近年、最新技術を活用した「AI仏壇」が登場し、話題を集めています。
これは、故人の声や思考パターンをAIが学習し、まるで生前のように会話ができる仏壇型端末です。
写真や声のデータ、故人に関する情報をもとに、AIが故人らしい受け答えをしてくれるため、遺された家族にとっては大きな慰めとなります。
日常の中で故人に語りかけることで、故人とのつながりを感じ、グリーフケア(悲しみの癒し)にも役立つと期待されています。
AI仏壇はまだ発展途上の技術ではありますが、これからの供養の形のひとつとして注目が高まっています。
まとめ
私たちAZUMA葬祭は、葬儀や仏事のプロフェッショナルです。お葬式全般について、不安に思うことや分からないことなどがございましたら、こちらのお申込みフォームから、お気軽にお問い合わせください。
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