年に2回ある春と秋の「お彼岸」。一体なにをするための行事かごぞんじですか?お彼岸になると、何気なくお寺やお墓にお参りしますが、具体的な時期や意味を知らないという人も少なくありません。
この記事では、春と秋のお彼岸の具体的な時期や、お彼岸に何をするのか、お供え物の意味などについて解説いたします。
春と秋のお彼岸はいつのこと?
お彼岸とは、春分の日、秋分の日を中心とした前後7日間のことです。
実はあまり知られていませんが、春分と秋分は年によって日が異なります。そのため、お彼岸の時期もその年によって若干のずれがあるのです。
この記事を書いている2023年の場合、春と秋のお彼岸の日程は次の通りです。
2023(令和5)年 春のお彼岸
3月18日~3月24日(※3月21日が春分の日)
2023(令和5)年 秋のお彼岸
9月20日~9月26日(※9月23日が春分の日)
ちなみに、7日間の彼岸期間の初日を「彼岸の入り」、最後の日を「彼岸の明け」、真ん中にあたる春分や秋分の日を「彼岸の中日」と呼びます。
お彼岸の意味
春分は冬から春へ、秋分は夏から秋へと、まさに季節が移ろう境目にあたります。これら季節が移ろう瞬間に、日本人は祖先を大切にしてきたのです。春のお彼岸では寒い冬を終えて温かい春が到来することを祝い、秋のお彼岸では作物の豊作に感謝を示します。
これに、仏教的な解釈が加わります。仏教には「六波羅蜜」というものがあります。これは、6つの修業(布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧)を行うことで涅槃(ねはん:悟りの境地のこと)を目指すというものです。お彼岸はすべてで7日間ありますが、そのうちの6日間は、六波羅蜜を一つずつ修していくための修行の期間とされています。
このように、先祖供養の習慣に仏教的な解釈が加わって、いまのお彼岸ができあがっています。
お彼岸のお供え物「ぼたもち」と「おはぎ」
ご先祖様を供養する特別な日だからこそ、いつもより豪華なお供え物をしたいものです。
お彼岸のお供え物といえば、「ぼたもち」と「おはぎ」。同じような食べ物ですが、厳密には春のお彼岸にお供えするものが「ぼたもち」、秋のお彼岸にお供えするものが「おはぎ」です。「ぼたもち」は春の花である牡丹から、「おはぎ」は秋の花である萩からとられています。
こうした伝統的なものや、季節の旬のもの、さらには故人さまの好物だったものをお供えして、ご先祖さまとのつながりをより身近なものとして感じたいものですね。
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