心に残るお葬式:あるラガーマンとのお別れ心に残るお葬式

有名人のお客様が多いと言いましたが、実は僕の中では、もっと心に残るご葬儀がいくつかあります。

いや、もっとそちらの方が忘れられないかもしれません。

それは、ある40代の働き盛りの男性のご葬儀でした。

家族思いで、ラグビー仲間の信頼も厚かった故人は、元気に出かけて行った仕事先で、突然脳溢血で倒れ亡くなりました。

遺された奥様とお子さんは予想だにしないことに、どんなに途方にくれた事でしょう。

しかし、多くの仲間たちが、訃報を聞いて駆けつけ、奥様を支えて、こまごましたことを世話役として担っていったのです。

ご葬儀には多くの参列者が集い、その一人ひとりのご様子から仲間や職場の同僚に本当に頼られていたことが伝わってきました。

特に大掛かりな演出のご希望はありませんでしたが、唯一、ラガーシャツに仲間たちで寄せ書きをして棺に入れたい、とのお話がありました。

「向こうへ行っても頑張れよ」「ありがとう」・・・
びっしりと書き込まれたメッセージ。
棺の中にそれは納められ、一緒に煙となって昇って行きました。

ラガーマンだった故人を見送る素敵な演出でした。

ただ、もっと感動したのは精いっぱい故人のためにいいお葬儀をしたい、お見送りをしたいという御家族とお仲間の気持でした。

悲しみの中にいるご遺族に、演出の数々を強くお勧めすることは僕たちはしません。

(生前にご自身で葬儀の準備をされる場合はもちろん、積極的にアイデアを提案します!
但し、結婚式ではないので、演出はほどほどに・・・と申し上げていますが。)

ただ、その人らしいご葬儀をしたい、という強いお気持ちには、最善を尽くしますし、さりげなく、実例をお話したりすることはあります。

いい葬儀をしたいというご遺族の心、僕にとってそれがなによりのモチベーションなんです。

関連記事

  1. 心に残るお葬式⑤涼しいお葬儀の演出

  2. 心に残るお葬式①スタッフに聞いても、忘れられない

  3. ご本人が生前予約をされていたお客様のお葬儀を執り行いました。

  4. 心に残るお葬式③あるラガーマンとのお別れ

  5. 心に残るお葬式-あの方も!ここで

  6. 心に残るお葬式②悲しくて仕切れない喪主様でも

カテゴリー

  1. 葬祭費とは?受け取り方は?

    2024.11.15

  2. 生前贈与に税金ってかかる?

    2024.11.06

  3. 葬儀の際に「もらえるお金」とは

    2024.10.30

  4. 忌引き後に会社に出勤したときの挨拶の仕方

    2024.10.23

  5. 遺言書には種類がある?遺言書が無効になるケースとは

    2024.10.15

  6. 遺品整理を行うタイミングは?

    2024.10.07

  7. 2024/11/9「AZUMA忍者ショー」AZUMAイベントは終了いたしました。

    2024.10.04

  1. 宗教・宗派がわからないときの調べ方

    2018.05.29

  2. 海外旅行先で、不慮の事故で死亡したらどうしたらいいの?

    2018.05.29

  3. 神道のお葬式でお願いするのは、神主さん? 宮司さん? どっち?

    2018.05.29

  4. 意外と知らないお布施のマナー 包み方・金額・タイミング

    2018.03.02

  5. 失敗しない日本でのイスラム教徒の葬儀

    2018.02.23

  6. 孤独死・孤立死で困らないための準備とは? 障がいを抱えた子ども…

    2018.02.01