住み慣れたわが家で最期を過ごしたいと考える人は多くいます。また、自宅ではないものの、病院ではなく介護施設で最期を迎えるという方も増えています。このように、病院に入院しておらず、介護中の親を看取った時、家族はどのように対応すれば良いのでしょうか。
この記事では、介護中の親を看取った時、家族がすべき対応方法について解説いたします。
増える自宅死、施設死
現在の日本では圧倒的に病院での死亡が多く、自宅死や施設死はまだまだ少数です。しかし、病院死の割合は微減であるのに対し、自宅死が微増、施設死に関しては徐々にではあるものの右肩上がりに増えています。高齢者施設での死亡が増加していることと、国が自宅での看取りを推奨していることが背景にあると思われます。
病院死との違い
施設や自宅で介護中の親を看取った場合も、その後の対応が何か特別変わるわけではありませんが、死亡診断の流れが若干異なります。
日本では、人が死亡した場合には必ず医師がその者の死亡を診断(あるいは死体を検案)することが法律で決められています。
病院死の場合は、医師が患者の症状を常に把握しており、死因や死亡時刻をすぐに判定することができます。これに対して施設や自宅の場合はどうなるのでしょうか。
介護施設での看取り
介護施設での看取りの場合は、施設の提携の医師が臨終の確認をし、死亡診断書を発行します。その後、職員の人たちがエンゼルケア(ご遺体の死後処置)をしてくれます。遺族は葬儀社に連絡してご遺体の搬送の手配をします。
施設によっては霊安室を設けているところ、あるいはお別れ会を催す施設も見られます。出発の際には、施設で共に時間を過ごした入居者によってお別れや見送りをしてもらうこともあります。
自宅での看取り
大切な家族が自宅で亡くなった場合、次の点を抑えて行動しましょう。
▶訪問医やかかりつけ医に連絡
自宅で亡くなった場合は、すぐに訪問医やかかりつけ医に連絡をします。医師が死亡診断書を発行してくれますが、もしも死因がはっきりしないようであれば、警察が介入し検案(警察医による死因などの特定)が行われることがあります。その場合は医師や警察の指示に従いましょう。
▶訪問看護ステーションへの緊急コール
もしも訪問医に連絡がつかない場合は、訪問看護ステーションの緊急コールでも構いません。看護師が医師につないで、すぐに対応してくれます。
▶緊急を要する場合は救急車を呼ぶ
もしもかかりつけ医がいない場合、そして家族の人から見て、本人が生死の境で苦しんでいるようであれば、救急車を呼びましょう。ただし、救急隊員が自宅に到着して、死亡と判断された場合は、病院に搬送されることなく、警察に引き継がれます。
▶明らかに死亡している場合は警察に連絡
もしも訪問医やかかりつけ医もおらず、明らかに息を引き取っている場合は、警察に連絡しましょう。医師の継続的な診断を受けていない人の死亡は、警察の検視や法医学の医師による検案を受けることになっています。ただし介護を受けている方の場合、大体の場合、訪問医による継続的な診断を受けていることが多いようです。
遺体が引き渡された後は葬儀社に相談
死亡診断書が発行されると、ご遺体はご家族のもとに引き渡されることになります。その後はすぐに葬儀社に連絡しましょう。
▶エンゼルケア
自宅で息を引き取った場合は、病院や施設で看護師らが行うようなご遺体へのエンゼルケアがなされていないことがほとんどです。そのため、すぐに葬儀社に連絡して、まずはご遺体をきれいにしてもらいましょう。清拭、綿詰め、ドライアイスなどの適切な処置をしてくれます。
▶葬儀の打ち合わせ
故人様のエンゼルケアが整うと、枕飾りを設置して、お参りの準備をします。そして、葬儀の詳細について話し合いましょう。葬儀の日程、場所、参列者の人数、葬儀プランなどを決めて、具体的に葬儀を形作っていきます。
▶死亡診断書(死体検案書)は死亡届になる
医師からいただいた死亡診断書や死体検案書は、役所に提出する死亡届となるので、葬儀社に手渡し、手続きを代行してもらいましょう。死亡届を出すことで、火葬許可証が発行され、葬儀を進めることができるようになります。
いかがでしたでしょうか。私たちAZUMA葬祭は、葬儀や仏事のプロフェッショナルです。お葬式全般について、不安に思うことや分からないことなどがございましたら、こちらのお申込みフォームから、お気軽にお問い合わせください。
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