葬儀の中では、さまざまな会食の場面があります。通夜式や告別式とあわせて、故人様を送り出すために会食の時間というのはとっても大切なのです。古くから「神人共食」という言葉があります。亡き人と同じ場所にいて、集まったもの同士で同じものを口にすることで、そこにいる者同士のつながりがより強くなります。だからこそ、喪主はさまざまな食事を用意して親族や参列者をもてなすのです。
葬儀の会食は、主に通夜ぶるまいと精進落としがありますが、それぞれどのようなものなのでしょうか。葬儀の会食に出される料理の種類と費用についてご紹介します。
また、新型コロナウイルスが発生してから、葬儀における会食は大きく様変わりしました。三密を避けるために会食が激減している中で、コロナ禍での食事はどのように行われ、どのようなものが選ばれているのか、詳しくご紹介いたします。
【お寿司や煮物 大皿料理がふるまわれる通夜ぶるまい】
お通夜のあとの会食の席を「通夜ぶるまい」や「お清め」と呼びます。通夜ぶるまいの席では大皿料理が用意されます。なぜなら、通夜式にはどれくらいの人が参列するかわからないため、一人一人の食事を過不足なく用意するのが不可能だからです。葬儀社側としては万が一不足がないよう、いつでも追加できる準備をしておきます。
大皿料理で選ばれる代表的なものがお寿司です。その他、煮物、てんぷら、オードブルなどがあげられます。
通夜ぶるまいにはさまざまな人が行き交うので、つまみやすく、場を汚さなくて済むものが選ばれます。煮物やオードブルなどはまさにそれです。お寿司のしょうゆは仕方ないとしてもてんぷらの天つゆは扱いに困るため、塩が好まれます。
大皿料理は1皿が3〜5人分であることが一般的です。寿司の場合は一皿3,000円〜5,000円程度、量や内容(巻物かにぎりかなど)によって異なります。また、煮物やオードブルは3,000円程度でしょう。
通夜ぶるまいの席では食事だけでなく、飲み物のおもてなしもします。ビールやお酒、ウーロン茶やジュースなどが選ばれ、一人当たり1,000円前後でしょう。
【精進落としは会席料理 5,000円が相場】
精進落としとは、葬儀や火葬が終わった後の会食のことです。本来は四十九日間の潔斎(けっさい:肉や魚を食べずに身を清めること)の間は精進料理を食べ、それを終えるときの食事のことを「精進落ちし」と呼んでいました。
精進落としは会席料理です。火葬場に向けて出発するときに同行する人数を把握し、火葬場から葬儀会館に戻ってくるまでの間に一人一人の御膳を準備しておきます。費用相場は1人当たり5,000円前後です。
内容はいわゆる法要会席料理で、刺身、煮物、揚げ物、和え物などにご飯や汁物などが並びます。
新型コロナウイルス以降の葬儀の料理
新型コロナウイルスが発生してから、通夜ぶるまいや精進落としの形式が大きく変わりました。会食をしないというケースが激増したのです。
一方で、喪主としては参列いただいtが人に対してなんらかのおもてなしをしなくてはならないと考えます。新たな方法として、持ち帰り用のお弁当や、通夜料理やお膳代わりになる商品カタログをお渡しすることが多くなりました。
また、会食をするにしても、従来のお通夜のような大皿料理は避け、個別のお弁当を用意するようになりました。
●お弁当の内容
通夜や葬儀で出される料理の内容は、いわゆる懐石料理、法要料理です。ごはんに煮物、和え物、焼き物、デザートなどが添えられます。刺身や寿司などを盛り込んだものの注文も可能ですが、生物はすみやかに食べてもらうよう促さなければなりません。
持ち帰りがしやすいよう、2段になったものが好まれています。費用は1,500円程度のものから4,000円くらいと、幅広い中から選べます。お子様用の料理もご用意できるので、事前に伝えておきましょう。
●食事の代わりのグルメ専門のカタログギフト
グルメ専門のカタログギフトも人気です。これまでも返礼品としてグルメカタログは選ばれていましたが、食事の代わりのグルメカタログはより高級品を集めてもので構成されています。自宅にいながら高級レストランや高級料亭に行ったかのような食事を楽しめます。
通夜や葬儀における食事は故人を偲ぶ時間として大切な役割を果たしていました。会館での食事ができなくても、自宅にいながら故人を偲ぶ時間を過ごすことができるのではないでしょうか。
価格は3,000円代から10,000円を超えるものまで。ふぐやカニやマグロなどの魚介類から、ステーキや焼肉やハム、スープやスイーツの逸品など、レパートリーも豊富です。
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