喪主の心のケア グリーフケア、グリーフサポートとは

大切な人を亡くした時の心のダメージは深刻で、これをグリーフと呼びます。
グリーフの現れ方は人によって異なり、悲しみ、怒り、不安、戸惑い、罪悪感など、心はさまざまな反応を示します。そのような感情をうまく表現できる人もいれば、心に蓋をして抑え込んでしまう人もいます。そしてグリーフが、睡眠障害や食欲の低下などの身体的不調を引き起こすことすらあります。
このように、死別の悲しみで苦しむ人に寄り添い、回復のサポートをすることを、「グリーフケア」や「グリーフサポート」と呼びます。
この記事では、グリーフケアがどのようなものなのかをご紹介いたします。
グリーフが辛い方、グリーフに苦しんでいる人の支えになりたい方、どうぞご一読下さいませ。

グリーフがもたらす心身の不調

大切な人を失ったときの反応は、人によってさまざまです。死別をうまく受け入れられる人と受け入れられない人がいますし、受け入れられるまでの時間もさまざまです。
グリーフによって深い悲しみが襲ってきますが、その内容はただ「悲しみ」のひとことでは言い表せません。怒り、恐怖、不安、孤独、寂しさ、虚しさ、罪悪感、無力感など、さらには感情そのものが麻痺してしまう人もいます。
こうした精神的な反応はやがて身体にも影響を及ぼします。眠れない、食べれない、外出したくない、人と話したくないなど、こうした不調が、頭痛、肩こり、めまい、動悸、自律神経失調症などを引き起こします。
しかも、グリーフの不調は精神的な悲しみから発せられているため、その反応はとても複雑で、好不調の波が激しかったり、立ち直ったと思ったら再発するなどして、本人を苦しめます。

グリーフケアの基本とその歴史

グリーフケアとは、大切な人を失ったことで生じる悲しみや喪失感を抱える人々を支援するためのケアです。
1960年代にアメリカで始まり、1970年代には日本でも研究が開始されました。背景には核家族化や地域社会の人間関係の希薄化があり、こうした社会的変化がグリーフケアの重要性を高めました。
グリーフケアの目的は、悲しみを抱える人が感情を受け入れ、表現することで、回復を助けることにあります。その対象は主に遺族や近しい人を亡くした方々であり、精神分析や心理療法とも関連の深い分野です。日本では2005年のJR西日本の事故を契機に、グリーフケアの認知が広がり、学術研究や実践例が増加しました。
また、日本の伝統的な仏事や法事は、グリーフケアの役割を自然に担ってきたと言えます。さらに、訪問看護師によるケアなど、新たな実践の場も広がっています。
現代社会におけるグリーフケアは、悲しみを抱える人々に寄り添い、感情を肯定的に受け止めることで回復を目指す重要な取り組みです。これからも、社会の変化に対応しながらその役割がさらに発展していくことが期待されます。

グリーフケアを学べる場所

グリーフを抱える本人、そしてグリーフケアを行おうとする人は、グリーフに関する正しい知識、そして「誰もがグリーフに苦しんでいる」「自分一人じゃない」ということを知っておくことが大切です。
グリーフケアに関する本もたくさん刊行されています。まずはこうした本を手に取ってみてもいいでしょう。

また、グリーフケアを学べるさまざまな組織や団体があります。大学だと、上智大学、関西学院大学、龍谷大学などにグリーフケアや死生学を学べる学部があります。また一般の方であれば、日本グリーフケア協会、京都グリーフケア協会などでグリーフケアについて学ぶことができます。

いま、グリーフに苦しむ人にできること

<自分がグリーフに苦しんでいる方へ>
いままさにグリーフに苦しんでいる方、まずはあなたの抱える苦しみがあなた一人のものだけではない、自然な反応であるということを知ってもらいたいと思います。そして、そこから立ち直るには長い時間を要するかもしれないということを。
可能であれば、グリーフに関する正しい知識を得てもらいたいです。
そうすることで、悲しみに苦しむ自分を少しだけ客観的に、正しく捉えることができるからです。
<グリーフに苦しんでいる方を支えたい方へ>
また、大切な人がグリーフで苦しんでいるという方は、まずはその方のそばに寄り添ってください。会話が弾まなくても構いません。当人にとって、あなたが感情を気兼ねなく解放できる存在になるのが理想です。
落ち込む人、怒る人、泣いてしまう人、無気力になる人、グリーフの反応は本当にさまざまです。それを無理に直そうとするのではなく、大きく受け入れることが、グリーフケアの第一歩です。
そして何より、あなた自身のケアを大切にして下さい。グリーフケアをするには、ケアする側の心身の安定が、何よりも大切だからです。

グリーフケアとしての法事

大切な人との死別を受け入れるには、時間をかけて少しずつ心の整理を進めていくことが必要です。その過程において、定期的に営まれる法事は重要な役割を果たします。
法事は、故人を偲ぶだけでなく、時間の経過を家族や親族とともに確認し合う場でもあります。一周忌、三回忌、七回忌など、節目ごとに集まることで、「故人を想っているのは自分一人じゃないんだ」という安心がもたらされます。
また、親族同士が久しぶりに顔を合わせ、近況を報告し合うことで、家族のつながりを再認識するきっかけにもなります。
近年では法事が簡素化される傾向にありますが、グリーフケアという観点から考えると、法事は故人との心のつながりを維持し、遺族が精神的な安定を取り戻すための大切な機会です。
形式にとらわれすぎる必要はありませんが、故人を偲ぶ時間を大切にすることが、遺族にとって大きな癒しにつながるのではないでしょうか。

おわりに

大切な方を亡くされて辛い想いをされている方、そんな方への寄り添い方に悩まれている方。グリーフケアに関してお悩みの方や、もっと深く知りたいという方も、どうぞお気軽に私たちにご相談ください。微力かもしれませんが、一緒に穏やかな心を取り戻すお手伝いをさせていただきます。
私たちAZUMA葬祭は、葬儀や仏事のプロフェッショナルです。お葬式全般について、不安に思うことや分からないことなどがございましたら、こちらのお申込みフォームから、お気軽にお問い合わせください。

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