葬儀は一生で一度あるかないかのことです。普段不慣れなことだからこそトラブルが起きやすいものです。この記事では、葬儀トラブルの事例と、その対処法をご紹介いたします。
目次
(トラブル1)見積額よりもさらに多くの費用を請求された
葬儀費用は、さまざまな細かい品目によって構成されています。祭壇、棺、ドライアイス、寝台車、衛生備品、遺影写真、生花装飾などなど、ここにすべて挙げてしまうと膨大な量になってしまうほどです。その中には、料理や返礼品など、参列者の人数によって数量が変動する項目もあります。
(対処法)
しっかり見積書に目を通し、どの項目が固定費で、どの項目が数量変動の可能性があるかをきちんと確認しましょう。また、見積書に記載されていないものの中で、実質的に喪主が負担しなければならない項目があれば、合わせて教えてもらいましょう。例えば寺院へのお布施は、当日用意しなければなりませんが、葬儀社が見積もりする類のものではありません。
(トラブル2)互助会の積立金よりも、さらに高額な葬儀費用がかかった
互助会とは元気なうちに葬儀費用を積み立てしておくシステムですが、積立金だけで葬儀を執り行うことはできません。通常30万円コースや50万円コースなどのプランがありますがこれらは葬儀費用の一部として充当するに過ぎません。しかし入会の時はさも安い金額で葬儀を執り行えるような勘違いを誘うセールストークを謳うこともあるため、トラブルに発展します。
(対処法)
葬儀プランの見直しをこまめにしましょう。実際に自分が加入しているプランでどれくらいの葬儀ができるのか、差額としてどれぐらいの葬儀費用を用意しなければならないのか、そうした事前相談を元気なうちから葬儀社としておくことが大切です。場合によっては互助会を解約するという選択肢もあるでしょう。
(トラブル3)担当者がコロコロ変わる
担当者がコロコロ変わってこちらの意図が伝わらない。病院にお迎えに来てくれた社員と、葬儀の見積もりや打ち合わせをしてくれた社員と、現場で葬儀を進めてくれた社員がそれぞれ異なるため、不信感が募った。
(対処法)
葬儀社も限られた人員の中でさまざまな案件をこなさなければなりません。 葬儀社によっては分業制を敷いているところもあるでしょう。もしも一人の社員による一貫したサポートを希望するのであればあらかじめ葬儀社に伝えておきましょう。また社員間で情報の共有や連携が取れていないのであれば、葬儀社にその事を訴えて改善をはかってもらいましょう。
(トラブル4)宗派の異なる寺院がやって来た
葬儀社に紹介してもらったお寺が違う宗派だったことが後日わかった。お骨を埋葬してもらえず新しい戒名をつけ直してもらい、余計に費用がかかってしまった。
(対処法)
菩提寺があるかないかは家族にしか分からないため、必ず事前に確認しておきましょう。埋葬の可能性がある場合はなおさらです。もしも他の寺院に戒名を授けられたのであれば、埋葬を受け付けてもらえない可能性があります。葬儀社に寺院の紹介をしてもらう際は、必ず菩提寺があるかないかを、まずは親戚に確認しておきましょう。寺院との繋がりがない場合も、一族がどの宗派なのかを確認しておくのが賢明です。
(トラブル5)家族葬にすると葬儀後に自宅への弔問が絶えない
葬儀は家族葬で満足いくものができたが、葬儀を終えた後に自宅への弔問が絶えないためその対応に追われてしまう。
家族葬は、一見手間のかからない葬儀のように思われますが、参列者を家族や親族に限定する葬儀スタイルです。故人様の生前の付き合いの中には友人や仕事関係の人たちもいることでしょう。このように繋がりがあった人たちは「せめてお線香だけでも」と、葬儀後に自宅に弔問に来ます。葬儀のスタイルを開いて一般葬にすることで、参列を集中させることができます。