「盆提灯って、なにのために飾るの?」
「いつから飾るのが正しいの?」
この記事は、お盆提灯で悩んでいる方のために書かれています。
こんにちは。創業59年、東京都三鷹市で7万5千件のお葬式をお手伝いしてきた株式会社AZUMA・東葬祭です。
この記事では、夏の風物詩である盆提灯の意味や種類、飾る時期についてわかりやすくご紹介します。
お盆は、ご先祖さまと再会する大切なひととき。盆提灯を通じて、心を込めたお迎えの準備をはじめましょう。
盆提灯とは
盆提灯とは、お盆にご先祖さまをお迎えするために灯す、灯りのお供え物です。
その灯りを目印に、ご先祖さまが迷わずわが家へ戻ってこられる――。そんな優しい想いが込められています。
盆提灯には大きく分けて2種類あり、ひとつは天井や軒下から吊るす「提灯」、もうひとつは仏壇や精霊棚のそばに置く「行灯(あんどん)」です。
かつては縁側や玄関に提灯を吊るし、遠くから戻ってくるご先祖さまの霊に、その家の目印を示す役割を果たしていました。
現代では、住まいのスタイルや仏壇のサイズに合わせて、コンパクトでモダンなデザインの盆提灯も登場しています。和室だけでなく洋室にもなじむ、おしゃれで落ち着いた提灯を選ぶ方も増えてきました。
ご先祖さまを迎える準備であると同時に、季節の風物詩としても受け継がれる盆提灯は、世代を問わず、故人や先祖とのつながりを感じさせてくれる優しい風習なのです。
盆提灯はいつから飾る?
盆提灯は、「迎え盆」の13日から、「送り盆」の15日または16日までのあいだに灯すものとされています。
つまり、お盆の期間中に提灯の灯りをともすことで、ご先祖さまが無事に帰ってこられるよう導くのです。
とはいえ、「13日からじゃないとダメ」というわけではなく、むしろそれよりも手前から盆提灯を飾るのが一般的です。
7月にお盆を迎える地域(東京などの旧盆)では、7月1日頃から、
8月にお盆を迎える地域(全国各地の新盆)では、8月1日頃から、盆提灯を飾りはじめてもまったく問題ありません。
お盆月に入ったら、徐々にご先祖さまを迎える準備を整えていくという心持ちが大切なのです。
早めに飾って、お盆感を演出しよう
「お盆は13日から」と思っている方も多いかもしれませんが、実は昔の人はもっと早くからご先祖さまの来訪を意識していたようです。
かつては、お盆月の初日(7月1日または8月1日)を「釜蓋朔日(かまぶたついたち)」と呼び、この日からあの世の釜の蓋が開き、ご先祖さまたちが少しずつ帰ってくると考えられていました。
そのため、家の中や村全体を掃除したり、精霊棚を飾り、提灯や仏具を並べたりして、早めに準備を始めるのが習わしだったのです。
また、近年ではお坊さんのお盆参り(棚経)も13日より前にまわることが多くあります。
こうした背景からも、盆提灯はお盆の直前ではなく、できれば月初めから飾っておくのがおすすめです。
お部屋に提灯のあたたかな灯りがともると、自然と「もうすぐお盆だな」という気持ちが高まります。「お盆感」が演出されることで、家族で故人の思い出話をするきっかけにもなるでしょう。
提灯を飾ることは、ご先祖さまのためだけでなく、残された私たちの心にも静かな安らぎをもたらしてくれるのです。
おわりに
盆提灯は、ご先祖さまの道しるべであり、つながりを感じさせてくれる合図のようなものでもあります。
飾るタイミングに厳密な決まりはありませんが、早めに準備を始めることで、季節を通じてご先祖さまを身近に感じられます。
お盆は、大切な人を偲び、感謝の気持ちを伝えるひととき。今年も心を込めて、やさしい灯りでご先祖さまをお迎えしてみませんか?
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