葬儀に参列した人は、喪主や遺族にお悔やみの言葉を述べます。葬儀にはたくさんの人が参列するため、お悔やみのことばは簡潔にまとめるべきですが、短い言葉の中でどのような表現をすればよいのでしょうか。夏の葬儀におけるお悔やみのことばについて考えてみます。
対面でのお悔やみ
お悔やみのことばでは、特に季節感を挿入する必要はなく、故人のご逝去を悼み、遺族の心情をいたわることが大切です。そして冗長なあいさつは遺族側の負担となるので、簡潔に伝えるのが基本です。葬儀場まで足を運んでくれたことがすでに、充分に弔意を示していることになります。
その上で、夏の暑い季節にあった一語を入れると、次のようになります。
「故人さまは暑い季節の中で最後までがんばられたのですね」
「みなさまも暑い季節ですから、くれぐれもご自愛ください」
このようないたわり方は、夏独特の表現と言えるでしょう。
弔電の文例
弔電は、基本的には定型文の中から選びます。定型文の中に季節を感じさせるものはほとんどありません。もしも夏という季節感を挿入したいのであれば、オリジナル弔電を作成しましょう。
<文例>
突然の悲しいお知らせに、信じられない思いです。みなさまのご心痛をお察しし、すぐにでもお慰めに駆けつけたいところですが、遠方の地より、夏の青空の彼方にのぼって行かれる故人さまを見上げつつ、心より冥福をお祈り申し上げます。
弔辞の文例
弔辞を読み上げる際は、故人との夏の思い出を挿入することで、より深みが増すこととなるでしょう。
<文例>
あなたは、蝉の鳴き声が響く中、静かに息を引き取り、旅立とうとしています。これから毎年夏が訪れるたびに、生き生きとした蝉の鳴き声を聞くにつれ、私たちはあなたのことを思い出すことでしょう。そして、毎年夏が訪れるたびに、あなたとの熱い夏の日々を思い出すことでしょう。
覚えていますか。あなたと一緒に花火を見上げた高校三年生の時の夏休みを。色とりどりの花火が夜空に咲き、その美しさとともにあなたとの友情を感じました。そして、海水浴でのあなたの姿。泳ぎが得意でない私をやさしく助けてくれながら、遠い沖まで泳いでいくあなたはとてもまぶしかった。
大人になっても、あなたとの友情が色あせることはありませんでした。お盆にはお互いの家の墓参りをし、おたがいの仏間に飾られる盆提灯の灯りをさかなに、毎年お酒を酌み交わしました。私の先祖はあなたを、あなたの先祖は私を受け入れてくれました。家族ぐるみ、先祖ぐるみの関係は、何よりも稀有で、何ものにも代えられません。
あなたはまもなく、あちらの世界に旅立ちます。そしてやがて先祖となっていく。夏が来るたびに、あなたとの思い出、そしてあなたという人柄を、いつまでもいつまでも、思い出すことでしょう。
燦燦と輝く太陽に、どこまでも澄み切った青空に、あなたの存在を感じます。心からあなたの冥福をお祈りいたします。安らかにお眠りください。
まとめ
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