お悔やみの言葉は短い方が良いのか?長い方が良いのか?

突然の訃報。相手からの言葉にどう返してよいか躊躇してしまうものです。あるいは、葬儀に参列した時に、遺族の方にどんな言葉を掛けるべきなのか、多くの人が悩んでしまいます。
たくさんお悔やみを述べればいいものでもなく、一方で、言葉数が少なすぎるとそっけなく思われるかもしれません。

このようにお悩みの方に、この記事ではお悔やみの言葉について考えてみたいと思います。正解こそありませんが、その場の状況や相手との関係性による最適解が見つかるのではないでしょうか。

お悔やみの言葉は、短い方がいい

結論から言うと、お悔やみの言葉は短い方がいいでしょう。端的に、心を込めて伝えるのです。どうして短い方がいいのか、その理由は次の2つです。

慌ただしい遺族を引き留めてしまう
こちらからのお悔やみの言葉が長くなってしまうことで、その分遺族を引き留めてしまうことになります。ご逝去後の遺族は、葬儀の打ち合わせや準備、関係先への連絡などで慌ただしいです。お悔やみの言葉が長くなってしまうことで、相手の時間を奪ってしまい、迷惑を与えかねません。

亡くなった理由に触れてしまう可能性がある
人の亡くなり方はさまざまです。その理由に触れて構わない場合と、そうでない場合があります。お悔やみの言葉が長くなることで、触れてほしくないことに触れてしまうおそれがあります。

基本的スタンスは、相手に寄り添う

お悔やみを述べる場面で最も大切なのは、言葉の長短ではなく、相手の状況に寄り添えるか、ということではないでしょうか。

たとえば、あなたがお悔やみの言葉を投げかけて、相手が色々と話を返してきた場合は、しっかりとその声に耳を傾け、受け止める姿勢が大切です。
逆にあなたのお悔やみの言葉に対して、その後の会話が途絶えるようであれば、長々と話すべきではありません。もしかしたら、いろいろな対応に追われて時間がないのかもしれませんし、悲しみや戸惑いで心に余裕がないのかもしれません。
まずは相手の表情や反応を見て、こちらのとるべき行動を考えるべきです。相手との関係性やその場の状況によっては、深く話を聴き、語り掛けることが大切になるかもしれません。死別に哀しむ相手に対しての向き合い方の鉄則は、こちらから話しかける事よりも、相手の反応を受け止めることなのです。

【シーン別例文】 お悔やみの言葉

それでは、シーン別にお悔やみの言葉をまとめてみました。参考にしてみて下さい。

基本的なお悔やみ

例文 1
「このたびは本当に残念なことでした。心からお悔やみ申し上げます。どんなお気持ちでいらっしゃるのかと思うと、胸が痛みますが、どうか無理をなさらず、今は少しでも心を休めてください。」
例文 2
「お知らせをいただき、とても驚いています。○○様のご逝去に際し、心よりお悔やみ申し上げます。ご家族の皆様のお気持ちを思うと胸が締めつけられる思いです。何かできることがあれば、どうか遠慮なくお知らせください。」

親族へのお悔やみ

例文 1
「このたびのご不幸に際し、何と申し上げたらよいのか言葉が見つかりません。○○様(故人)はきっと、これからも皆様の心の中で見守り続けてくださることでしょう。今はどうか、無理をなさらず、皆様の健康を第一にお過ごしください。」

例文 2
「○○さんがいなくなった現実を、まだ信じられない思いです。お辛い時期かと思いますが、今はどうかお体を大切に。心を休められる瞬間が少しでも訪れることをお祈りしております。何かお手伝いできることがあれば、いつでもお声掛けください。」

例文 3
「○○様のご逝去を知り、心からお悔やみ申し上げます。どれほどのお辛さか、お察しします。どうか、ご無理なさらないでください。少しでも心が休まる日が来ることを願っています。」

会社の上司、同僚、部下へのお悔やみ

上司へのお悔やみ 例文 1
「○○部長、このたびのご不幸、心からお悔やみ申し上げます。大変お辛い時期かと思いますが、どうか無理をなさらないでください。何か私にできることがありましたら、遠慮なくおっしゃってください。」

上司へのお悔やみ 例文 2
「このたびのご不幸、心よりお悔やみ申し上げます。お忙しい日々の中、心休まる時がなかなか持てないかもしれませんが、どうかお体を大切にお過ごしください。」
同僚・部下へのお悔やみ 例文 1
「突然のことで本当に驚いています。○○さんがどんなにお辛い思いをされているかと思うと、胸が痛いです。仕事のことは心配せず、今はご家族との時間を大切にしてください。」

同僚・部下へのお悔やみ 例文 2
「○○さん、ご家族のご不幸に心よりお悔やみ申し上げます。無理をせず、しっかりと心の整理ができるまでゆっくりしてください。もしお力になれることがあれば、どうぞ気軽に声を掛けてくださいね。」

友人知人へのお悔やみ

例文 1
「○○さん、このたびのこと、本当に悲しいですね。何とお声を掛けたらよいのか迷いましたが、心からお悔やみを申し上げます。お辛い時はいつでも連絡してくださいね。あなたの力になりたいです。」
例文 2
「○○さん、大変な時にご連絡をいただきありがとう。言葉がうまく出てきませんが、心からお悔やみ申し上げます。今はご無理をなさらず、いつでも頼ってくださいね。」
例文 3
「大切なご家族を失ってしまい、本当に悲しいですね。どうかお一人で抱え込まず、私たちを頼ってください。どんな形でもお力になりたいと思っています。」

メールでのお悔やみ

フォーマルな例文
件名:お悔やみ申し上げます
「○○様 このたびのご逝去に際し、心よりお悔やみ申し上げます。突然のことでお力を落とされていることと思いますが、どうかお体を大切にお過ごしください。ご遺族の皆様にも、心よりお見舞い申し上げます。」
ビジネス向けの例文
件名:お悔やみ申し上げます
「○○様 ◆◆様(故人)のご逝去を知り、心よりお悔やみ申し上げます。ご家族の皆様の悲しみをお察しし、何か私たちにできることがございましたら、どうかお知らせください。」
親しい友人へのメール例文
件名:お悔やみの気持ちをお伝えします
「○○さん。本当に悲しい知らせに言葉もありません。今はとてもお辛いと思いますが、無理をしないでくださいね。どんな小さなことでも、力になりたいと思っています。いつでも連絡してください。」

おわりに


いかがでしたでしょうか。ここに挙げたのはあくまでお悔やみの言葉の一例です。大切なのは、相手の方に寄り添い、その場に応じた対応をすることです。ご逝去直後はご遺族も大変な想いをしていることですから、その場は簡潔にお悔やみを伝え、また日を改めて、ゆっくりとご遺族に寄り添うのも考え方のひとつです。

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