お坊さんを呼ばなくても葬儀は行えます。これらは「無宗教葬」と呼ばれ、一定数の方に選ばれています。
しかし一方で、これまでのお葬式にはお坊さんの存在がつきものでしたから、お坊さんを呼ばないことに不安を感じる方もいるのではないでしょうか。
「無宗教葬ってなに?」
「お坊さんを呼ばないとバチが当たるの?」
「菩提寺との関わり方に困っている」
…などの疑問や悩みを持っている方におすすめの記事となっています。
はたして、お坊さんを呼ばないことにどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。詳しく解説いたします。
無宗教葬のメリット
まずはお坊さんを呼ばずに行う無宗教葬のメリットをとりあげます。ここでのポイントは、「自由なスタイル」と「費用の削減」です。
宗旨宗派に縛られることなく、自由なスタイルで故人を送り出せる
従来の葬儀は伝統的な仏教的な儀式の中で執り行われてきました。読経、焼香、戒名などはまさにその典型です。お坊さんを呼ばないことで、伝統的なしきたりを気にすることなく、自分たちの希望の形で葬儀を執り行えます。
僧侶を呼ばないため、お布施代が不要
僧侶へのお布施は、数十万円が相場だと言われていますが、お布施が不要となることで、葬儀費用を大きく節約できます。
無宗教葬のデメリット
次に無宗教葬のデメリットをとりあげます。葬儀は遺族のグリーフケア(死別の悲しみ)のために行われますが、さまざまな面で「不安」や「悲しみ」が取り除かれないおそれがあります。
故人を安心して供養できない
死別の悲しみは、自分たちでどうにかできるほど簡単なものではありません。中には家族の死を一生引きずってしまう人もいるほどです。死という目には見えない事柄だからこそ、精神的な部分のケアが必要です。伝統的に行われてきたお坊さんによるお葬式がないことで、そのケアが充分にできない可能性があります。
親族や関係者から理解を得られない可能性がある
お葬式にはお坊さんがいるのが当たり前だと思われていますから、親族や関係者から苦言を呈されることもあるでしょう。
自由度が高い分、内容を決めることが大変になる
仏式の葬儀だと、式次第は形式に則って行われますが、お坊さんがいない場合、自分たちで進行を考えなければならず、逆に負担が増えてしまうこともあります。
菩提寺とトラブルが起こる可能性がある
菩提寺がいるにも関わらず、それを知らずに無宗教葬を行ってしまうことで、後日トラブルに発展することも考えられます。
お坊さんを呼ばないとバチあたり?
お坊さんを呼ばずに葬儀をすることで、バチがあたるなんてことはあるのでしょうか?
結論から言うと、お坊さんの有無とバチの有無に正確な相関性はないでしょう。
ただ、「バチあたりになるかな?」と考えてしまうあなたの心の揺らぎには、正直でいた方がいいと思います。
お葬式は、亡き人をあちらの世界に送り出すための儀式です。これまでは目に見えて、肌に触れることのできな故人さまが、目に見えず、肌にも触れられない存在になってしまうのです。
その時に遺族の方々が心に抱く不安や恐れは、それは非情に大きいものです。そうした不安や恐れを引き受ける存在として、お坊さんという存在がいるのです。
不安や恐れというのは「心」の問題です、手間や費用といった目に見えるものとは次元の違う領域のことです。
だからこそ、あなたの心の揺らぎに正直でいた方がいいですし、より不安になるよりも、安心できる方を選択した方がいいでしょう。
選ばれる「弔い直し」
「弔い直し」ということばを聞いたことはありますか?
お坊さんを呼ばない葬儀をしたことに心残りを感じた方が、日を改めて葬儀を営むことです。コロナ禍で満足の送り出しができなかった多くの人が、この弔い直しを行ったことで知られています。その他にも、無宗教葬や直葬に後悔したという人は少なくありません。
弔い直しは、お寺の本堂で法事のように行われることが多いようですが、たくさんの人が、潜在的に宗教者による供養を望んでいることを表している現象だと言えるでしょう。
お金の問題なら別の解決方法もある
もしもあなたが、お坊さんへのお布施がネックで、無宗教葬を考えているのであれば、別の解決方法はいくらでもあります。
まずは、経済的な厳しさを正直にお坊さんに伝えてみてはいかがでしょうか? 基本的にお布施は「お気持ち」で包まれるものです。
「お金がある人はあるなりに、ない人はないなりに」でいいのですし、そのように言われるお寺を筆者はたくさん知っています。
また、葬儀費用全体の中でどこを節約するかを考え直しても構いません。数人の家族葬の場合、自宅でも葬儀ができるかも知れません。その場合、式場使用料金が節約できた分をお布施にまわせるかもしれません。
不馴れなお葬式は分からないことばかりだと思います。私たちAZUMA葬祭は、葬儀や仏事のプロフェッショナルです。
お葬式のあとの供養や遺骨の取り扱いについて、不安に思うことや分からないことなどがございましたら、こちらのお申込みフォームから、お気軽にお問い合わせください。
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この記事を書いた人
株式会社AZUMA代表取締役
ご葬儀は、故人から遺された方たちへの最後のあいさつの場であり、そして贈り物です。そこに集う人々がこころゆくまでお別れができる葬儀を常に探究。コラムやYouTubeなどでも葬儀に関する解説などを積極的に配信しています。