「夫が亡くなって、今後のお金が心配」
「遺族年金ってどんな制度?」
「どれくらいの金額を受け取れるの?」
この記事は、こんな疑問をお持ちの方に向けて書かれています。
こんにちは。創業58年、東京都三鷹市で7万5千件の葬儀・葬式の実績を持つ、株式会社AZUMA・東葬祭です。
お葬式のあとのご遺族の不安のひとつに、家計の心配がありますよね。
特に、働き盛りの方が亡くなられたあとは、その後の生活を維持していくのがとても大変です。
そんな方を心強くサポートしてくれるのが、遺族年金です。
遺族年金とは、国民年金や厚生年金に加入している方が亡くなった際、遺族が一定の条件を満たす場合に支給される年金のことです。
しかし、遺族年金がどういうものなのか、だれが受け取れるのか、どれくらいの金額が支給されるのか、よく分からないという方も少なくありません。
この記事では、遺族年金について、支給額の目安など、分かりやすく解説します。
ぜひご一読ください。
遺族年金とは
遺族年金は、国民年金または厚生年金に加入している人が亡くなった際に、その人によって生計を維持されていた遺族に支給される年金です。
主に「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2種類があります。
遺族基礎年金
遺族基礎年金は、主に子、そして子のある配偶者に支給されます。
受給資格は、亡くなった方が国民年金に加入していたことが条件です。
自営業者、フリーランス、会社員、公務員などが対象です。
具体的には、以下の条件を満たす必要があります。
亡くなった方が国民年金に加入していたこと
加入者に養われていた未成年の子と、子を持つ配偶者
(※子とは、18歳になる年の3月31日まで)
以下の場合は受け取れないので注意が必要です。
子どもがいない場合(代わりに「寡婦年金」や「死亡一時金」を受け取れる可能性がある。
子どもが全員18歳の年度末(3月31日)を過ぎた場合
年収が継続して850万円以上ある人
遺族厚生年金
遺族厚生年金は、厚生年金に加入していた方が亡くなった場合に、その遺族に支給されます。
受給資格は、亡くなった方が厚生年金に加入していたことが条件です。
会社員や公務員などが該当し、この場合、遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方を受け取れることとなります。
具体的には以下の条件を満たす必要があります。
亡くなった人が厚生年金に加入していた。
亡くなった人に養われていた妻、子、孫、55歳以上の夫、父母、祖父母が受け取れる
(※子とは、18歳になる年の3月31日まで)
遺族基礎年金との違いは、子どものいない配偶者にも支給される点です。
それでは、次のセクションで、年金の支給金額の目安について、具体的に解説いたします。
遺族基礎年金の支給金額の目安
遺族基礎年金の支給金額は「816,000円+子の加算額」が基本です。
子の加算額は以下の通りです。
1人目および2人目の子の加算額 各234,800円
3人目以降の子の加算額 各78,300円
これらを計算すると次のようになります。
●子どもが1人の場合
年額1,050,800円(月額8.7万円)
●子どもが2人の場合
年額1,285,600円(月額10.7万円)
●子どもが3人の場合
年額1,363,900円(月額11.3万円)
遺族厚生年金の支給金額の目安
遺族厚生年金受給額の計算式は次の通りです。
A+B×3/4
A:平成15年3月以前の加入期間
【平均標準報酬月額×7.125/1000×平成15年3月までの加入月数】
B:平成15年4月以降の加入期間
【平均標準報酬額×5.481/1000×平成15年4月以降の加入月数】×【4分の3】
※加入月数が300月(25年)に満たないときは、300月で計算されます
この計算式は大変ややこしいので、次のように簡略化することで、おおよその金額が割り出せます。
【これまでの平均年収】✕【勤続年数】✕【0.005481】✕【4分の3】
(※勤続年数が25年未満の人は25年で計算)
遺族年金の支給額の事例
ここまでご紹介した計算式に当てはめて、ひとつ事例を見てみましょう。
(例)
故人は50歳会社員男性
遺族は妻と子(15歳)
平均年収は500万年
勤続年数は28年
【A:遺族基礎年金】
年額1,050,800円
(816,000円+234,800円)
【B:遺族厚生年金】
年額575,505円
(500万円×28年×0.005481×3/4)
【AとBの合計】
年額1,626,305円
まずは、ご自身の状況を当てはめて、おおよその計算をしてみましょう。
正式な支給金額は年金事務所で教えてもらえます。
また保険会社も、WEBサイト上で分かりやすい早見表を掲載しているので、これらを参考にしてみてもよいでしょう。
おわりに
遺族年金は、大切な方を失ったあとの暮らしを支える心強い制度です。
この記事を参考に、ご自身の状況を確認し、必要な手続きを進めてください。
もし遺族年金や相続に関して不明点や不安がございましたら、どうぞお気軽に私たち株式会社AZUMA・東葬祭へご相談ください。
専門家と連携し、あなたをしっかりとサポートいたします。
※2025年1月現在の公的年金制度を基に作成しています
※遺族年金の詳細は、日本年金機構ホームページをご参照ください
※その他、以下のWebサイトならびに動画を参考にさせていただきました。
◆オリックス生命保険『遺族年金』