先日、ご本人が生前予約をされていたお客様のお葬儀を執り行いました。
参列された方々のお話でも、とにかく関わる方関わる方に対して、思いやりと気遣いをされていたという故人様。
ご自身がガンとわかってから、事細かに自分のお葬儀についてご家族に希望を出されていました。
みなさんが語らえるようにと、駐車場も、おときの席も十分な式場を選ばれていました。
祭壇はシンプルな白菊の祭壇ながら、多くの方々から「明るくて綺麗ですね」「彼女らしい」と言う声が。
中には「自分の時もこんな素敵な祭壇に」という方まで。
にこやかな表情のご遺影のお着物のひと色をとって、流れるラインのポイントに色を添えてありました。
会場にはご本人の直筆のお礼の言葉がパネルにして飾られ、参列された方々はお焼香の前後に足を止めて見入られていました。
おときの席には十分なお料理の他に、多くこられるだろうと予想されていたのか、女性がうれしいちょっとしたお茶菓子も各テーブルに配されました。
喪主様が
「とにかく細かく指示していったんですよ。私が最後に恥をかかないようにしてね、とわらっていました」
とおっしゃっていました。
特別な演出はなかったのですが、参列された方々がみなさんくつろがれた表情で穏やかにおときの席で歓談されていたのが印象的でした。
最後の最後まで、皆さんをおもてなししようというお心が溢れたお葬儀だったなぁと思います。
この記事を書いた人
株式会社AZUMA代表取締役
ご葬儀は、故人から遺された方たちへの最後のあいさつの場であり、そして贈り物です。そこに集う人々がこころゆくまでお別れができる葬儀を常に探究。コラムやYouTubeなどでも葬儀に関する解説などを積極的に配信しています。